精神障害について
精神障害とは
統合失調症や気分障害 (そううつ病) などの精神疾患では、幻覚や妄想、不安やイライラ感、ゆううつ感、不眠などが認められます。これらの症状は、薬を服用することや環境が安定することにより、軽くなっていきます。
一方で、 「意欲や自発性がない」 「集中力や持続性がない」 「人づきあいに緊張しすぎる」 「やる気がない」 「疲れやすい」 などの症状が見られることがあり、周囲から 「怠けている」 と誤解されることがあります。
しかし、決して、怠けているとか、意思が弱いということではありません。これらの症状は 「陰性症状」 ともいわれ、病気の症状が落ち着いてくる経過の中で認められるもので、これが 「精神障害」 といわれているものです。
理解を深めるために
統合失調症などの多くの症状は、症状が不安定な時期が過ぎると、しだいに回復し、安定していきます。その経過の中では、無気力になったり、集中力や持続力が低下したり、落ち込んだり、疲れや眠気を感じ、ひきこもりがちになるなど、日常生活や社会生活のしづらさが見られます。
周りの人が 「目配り・気配り・心配り」 することが重要です。
サポート方法
- 「がんばれ」 よりも 「がんばってるね」 がうれしいです…「がんばれ」 「早く」 などと言われると、過剰なストレスになることがあります。仕事などの指示は「具体的に」 「はっきりと」 「簡潔に」 伝えてください。 ときには、じっくり時間をかけることが必要になります。気持ちや努力を考慮した声かけがあると、うれしいです。
- 再発予防に注意し、時には休養も必要です…精神疾患では、薬を中断したり、多くのストレスが重なると症状が再発することがあります。再発につながるサイン (不眠や急に活動的になるなど) を知っておくと、再発予防になります。症状が見られたら無理を避けて、ゆっくりと休養するよう勧めてください。
- 本人の気持ちを大切にしてください…疾患や障害に対する正しい理解が必要です。
家族・友人・身近な人へのお願い
このような状態に早く気付くことが大切です。本人が自分の不調を自覚していないこともあります。早期発見には周りの人の協力が欠かせません。精神科の受診や専門機関への相談に協力が必要なときもあります。