盲ろうについて

盲ろうとは

視覚と聴覚の両方に障害があることを「盲ろう」といいます。見え方・聴こえ方は人によって違いが大きく百人百様ですが、大きく分けると、全盲・ろう、全盲・難聴、弱視・ろう、弱視・難聴の4つに分けられます。 「光」と「音」を失われた状態で生活しているため、自分の力でコミュニケーションや情報入手、移動ができない、極めて困難な状態に置かれており、支援が必要になります。

  1. 障害の状態
  2. 見えない、見えにくい・聞こえない、聞こえにくいことで困ること
  3. こんなマークがあります
  4. サポート方法
  5. コミュニケーション(対応時)の留意点
  6. 盲ろうに関する情報について (盲ろう者向け通訳・介助員養成研修など)

障害の状態

「盲ろう」 4つのタイプ

○全盲・ろう…全く見えず、全く聞こえない状態

○全盲・難聴…全く見えず、少し聞こえる状態

○弱視・ろう…少し見えて、全く聞こえない状態

○弱視・難聴…少し見えて、少し聞こえる状態

「盲ろう」になる経緯も様々で、一例として次のように分けられます

○盲ベースの盲ろう…視覚障害があり、のちに聴覚障害を発症したもの

○ろうベースの盲ろう…聴覚障害があり、のちに視覚障害を発症したもの

○先天的盲ろう…先天的に、あるいは乳幼児期に視覚と聴覚の障害を発症したもの

○成人期盲ろう…成人期以後に視覚と聴覚の障害を発症したもの

見えない、見えにくい・聞こえない、聞こえにくいことで困ること

  • 情報入手・コミュニケーション・移動などの様々な場面で大きな困難が生じます。
  • 自分の力だけで、情報を得たり、人と会話したり、外出・移動することが困難です。このため、社会から孤立してしまうこともあります。
  • 社会参加するためには、情報入手・コミュニケーションの支援や移動の介助が不可欠です。
  • 生活環境や視覚障害と聴覚障害の程度、またその障害の発症時期により、コミュニケーションの方法が一人ひとり異なります。家族や周りの支援者が手のひらに文字を書いたり、触手話や指点字など、それぞれにあったコミュニケーション方法を生み出す努力と工夫をしています。

こんなマークがあります

盲人のための国際シンボルマーク に対する画像結果

盲人のための国際シンボルマーク…視覚障害のある人の安全やバリアフリーに考慮された建物、設備、機器などに表示されるマークです。

サポート方法

  • 突然触れられると驚きます。 まず、声をかけるときは肩にそっと触れて話しかけてみましょう。聴力が使える人もいます。相手が気づいてくれたら、やさしく手を取って、手のひらに文字を書いてみましょう。この方法でコミュニケーションを取ることができる人もいます。このように、いろいろ試行してその人にあったコミュニケーション方法を見つけましょう。
  • 周りの状況を説明することも大切です。盲ろう者は、お互いの会話内容だけでなく、周りの状況もわかりません。他の人の発言や、「道沿いに赤い花が咲いている」などの風景や、その場の状況を伝えることが大切です。
  • コミュニケーションを取ることが難しいので、社会的に孤立してしまいます。困難な状況にある方をみかけたら、様々な支援があることを伝えてください。

コミュニケーション(対応時)の留意点

  • 手書き文字…手のひらに指先などで文字を書き伝えます。
  • 触手話…相手の行う手話に触れて、手話の形で読み取ります。
  • 指点字…点字タイプライターのキーの代わりに、盲ろう者の指を直接たたいて点字を表します。6本の指を点字の6点に見立てます。
  • 文字筆記…視覚の活用が可能な方に対して、紙やパソコンに文字を筆記して伝えます。文字の大きさ・間隔・線の太さなど、見え方に合わせた配慮が必要です。
  • 音声…聴覚の活用が可能な方に対して、耳元や補聴器のマイクなどに向かって話します。声の大きさ・抑揚・速さ・音の高さなど、聞こえ方に合わせた配慮が必要です。
  • どのような手助けが必要か本人に確認してください。
  • 誘導する際は背中を押さないでください。誘導する人の肩や肘に後ろから触れてもらい、ペースを合わせて歩くと安心して進むことができます。

盲ろうに関する情報について (盲ろう者向け通訳・介助員養成研修など)

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