選手はクラブが斡旋した地元企業などで働き、地域の人手不足解消も担っている。
well-being 和歌山
【南紀オレンジサンライズFC】
みんなが健康的で幸せな状態であるウェルビーイングは、
豊かな自然と温暖な気候に恵まれた和歌山そのもの。
そんな和歌山で生まれた“ウェルビーイング”をご紹介。
町とサッカークラブが共に走り、
新しい価値を生み出す存在へ
和歌山県の南西部に位置する上富田町は、「熊野古道」で知られる熊野エリアへの入り口を意味する「口熊野」と呼ばれる町だ。比較的温暖であり、スポーツ施設も整っているため、全国からプロのスポーツチームなどが合宿を目的に集まる。同町を拠点にするサッカークラブ「南紀オレンジサンライズFC」は、2022(令和4)年に活動を開始。選手の多くは20代で発足当初は移住者が中心だったが、知名度の向上とともに県内出身者も増加傾向にあるという。クラブの運営会社社長・道浦具仁子さんは「私自身がクラブのサポーターです。頑張る選手をサポートしつつ、一緒に戦っている気持ちです」と話す。
今西晃一監督は2026年も続投する。所属する選手数を増やし、将来的にはセカンドチームの立ち上げも視野に入れる。
選手は働きながらサッカーをし、地域行事やこども向けの活動にも積極的に関わる。2024(令和6)年9月、同町は企業版ふるさと納税で支援する協定をクラブと結び、町を挙げて応援する姿勢を示した。「町も地元企業もブレーンのような存在です。皆さんが自分ごととして考え、意見や提案をくださいます。紀南地域を盛り上げるため、試合の勝敗だけでなく、地域おこしもできるクラブにします。南紀熊野エリアにある他市町村とも連携できるよう奮闘中です」(道浦さん)。
2025年シーズンを終えた選手たちは、白熱したミニゲームで今季最後の練習を締めくくった。
選手は本気でサッカーに向き合うが、プレーだけではなく、地域が求める役割に応えることも存在意義の一つだ。介護職員としても働くキャプテンの水本龍之介さんは「利用者さんがクラブのグッズを身に付けたり記事をスクラップしてくれたりするのが本当に嬉しい。ボールと真剣に向き合う姿を見せ、試合に勝つことにもこだわり、地域にもプロ意識で応えていきたいです」と前向きな姿勢を見せる。監督の今西晃一さんは「アマチュアでありながら町から公式に応援されるクラブを他に知りません。選手にはクラブが地域に価値を残す方法を考え、こどもたちには将来の目標と思ってもらえる人物になって欲しい。多面的に南紀熊野エリアを背負えるクラブに成長させたいです」と話す。
選手らが目指すのは町のイベントに参加して名前や顔を覚えてもらい、日常生活でも声を掛けられ、試合を応援してもらうこと。日々の積み重ねが、地域と共に長く歩むクラブを作る。
2026年1月18日、
地域活動の一環として3〜6歳を対象にした
第一回よってって南紀の台ホール
『運動会』を実施。
申込枠は満員で、計60人の子どもとサッカーを通じた交流を行った。