今号の「和」題
旬の和歌山情報を
お届けします!
トルコ軍艦
「エルトゥールル号」
遭難事故から135年
1890(明治23)年9月16日、オスマン帝国の軍艦「エルトゥールル号」が串本町の沖合で座礁・沈没しました。この事故で587名が犠牲となりましたが、地元大島村の島民による救難活動により奇跡的に69名の命が救われ、串本町とトルコとの友好関係は現在まで続いています。
エルトゥールル号が遭難した当時、献身的な救難活動により引き揚げられた遺体は、救出され一命を取り留めた士官立ち合いのもとに、遭難現場である船甲羅岩礁を真下に見下ろす樫野崎の丘に埋葬されたと伝えられています。後年になって、現在の慰霊碑が建立されました。
遭難事故から135年を迎えた今年、9月16日に慰霊碑の前で追悼式典が行われ、トルコの駐日大使や串本町長、地元住民らが多数参列しました。
トルコ軍艦エルトゥールル号遭難慰霊碑
犠牲者の慰霊を通じて串本町とトルコとの交流が始まり、1964(昭和39)年11月ヤカケント町と姉妹都市縁組みを結び、1994(平成6)年にはメルシン市との姉妹都市連携の正式調印を交わしました。トルコ記念館は、国際的な友愛の精神を広く伝えることを目的に、今後一層、日本とトルコの親善を深めるとともに、友好の証として建設されました。館内には遭難したエルトゥールル号の模型や遺品、写真などが展示されており、遭難事故当時の様子を知ることができます。
トルコ記念館
記念館内にあるエルトゥールル号模型
節目の年でもあるこの機会に、ぜひご来館ください。