小学校で野球を始め、中学、高校、大学と野球一筋でやってきました。ピッチャーを任され、特に高校時代は甲子園を目指してひたすら練習の日々。早朝からの練習や授業後、夜遅くまで汗を流し野球中心の生活でした。

国体の思い出といえば、中学3年の時にちょうど和歌山で黒潮国体があり、炬火リレーに参加したことです。炬火はとても重かったんですが、当日はその重さを感じないくらいかなり緊張しましたね。沿道の大きな拍手を浴びながら走ったことは貴重な経験になりました。また、中学校のみんなでバスケットボールの試合を見に行きました。当時、学校には体育館もバスケットボール部もなく、ほとんど試合を見たことがなかったので、迫力があり「すごい大きい人たちやな」とびっくりしたのを覚えています。

スポーツを通じて学んだのは人間関係。高校の野球部には大学生や社会人野球の先輩たちが後輩の指導に来てくれました。年齢の離れたOBや先輩とのつながりができ、技術面だけでなく、体力づくりの面からもさまざまなアドバイスを受け、支えてもらいました。苦楽を共にし同じ釜の飯を食った仲間たちと過ごした日々は、かけがえのない思い出です。当時の練習は今では考えられないくらい厳しくてハードでしたが、今振り返って思うのは、死に物狂いでやれば後で必ずいいものが残るということ。

最近では子どもたちの運動能力の低下が言われていますが、僕は決して子どもたちの運動能力が低いとは思いません。和歌山には素晴らしい指導者がたくさんいますし、紀の国わかやま国体では、野球のほか、屋内プールに生まれ変わる秋葉山プールでの水泳にも注目したいですね。県代表選手の皆さんの活躍に大いに期待しています。