鈴木 國央 様

NPO法人和歌山セーリングクラブ代表

セーリング競技レーザー級の日本代表としてシドニー、アテネ五輪にも出場した鈴木國央さん(33)。全日本選手権に10度の出場を果たし4度の栄冠を手にした日本のトップセーラーで、今も現役選手として活躍する傍ら、国内唯一のナショナルトレーニングセンター「和歌山セーリングセンター」の管理、運営を担う(NPO)法人和歌山セーリングクラブの代表として、競技の普及とレベル向上に努める。

過去にはヨット競技と呼ばれ、ヨーロッパを中心に盛んだが「日本ではメジャーじゃない」ことが悩み。「お金持ちのスポーツ」という印象が競技人口の伸びない要因のひとつ。しかし、「お金がかかるというイメージは実は違う」と否定する鈴木さん。「たとえば野球にしたってグローブやユニフォームを買い換えたり、グラウンド代や遠征費用などトータルすれば相当な出費になる」と指摘し「それだけあれば十分セーリングはできる」という。

同センターのハーバー施設使用料は1カ月5,000円、普及活動として開くジュニアクラブは月謝2,000円で、他の競技に比べ決して高額でない。マリンスポーツ全般にある「危険」という印象も「陸上での事故、ケガの方がよっぽど多い」と安全性を強調。「教育的にこれほど良いスポーツはない。自然の中で危機管理、判断能力が養われ、セルフマネージメント力もつく」とアピールし、「何よりもヨットはモーターがないので静か。目と耳で自然を体感できるところに魅力がある」。

メディアで取り上げられる機会が少なく認識不足な面も多いセーリング。それだけに地元国体に寄せる期待は大きい。「国体は平等。選手の強化活動や、取材にしても各競技平等に扱ってくれる」とアピールの好機と捉え、今後はこれまでも実施している地元小学生を対象にした体験授業や同クラブを会場にしたイベント開催などで盛り上げていく決意。「ぜひ1度、足を運んでヨットってどんなものか見てほしい」と呼び掛ける。

(左)鈴木さん

 

 

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2015紀の国わかやま国体