国民健康保険制度の概要

国民健康保険制度は相扶共済の精神にのっとり、地域住民を対象として、病気、けが、出産及び死亡の場合に保険給付を行う社会保険制度です。

国民健康保険制度は、昭和13年の国民健康保険法の制定に始まりました。昭和32年には、いわゆる国民皆保険計画が策定され、健康保険を主軸とする被用者保険と、地域を単位とする国民健康保険の2本建てでこの計画が推進されることとなり、国民健康保険事業を市町村の義務的事業とするとともに国の責任を明確にし、療養給付費等に対する国庫負担制度等の改善がなされました。

国民健康保険は、被用者保険の加入者や生活保護を受けている人等を除き、その市町村に住所を有する者はすべて、本人の意思に関係なく当該市町村が行う国民健康保険の加入者(被保険者)となる保険制度です。
国民健康保険の仕組み

保険者

国民健康保険の経営主体である保険者は、市町村及び特別区と国保組合です。
保険者としては市町村が原則であって、法律で市町村は保険者となるべきことが義務づけられているのに対し、国保組合は、補完的なものとして、その設立は任意のものです。
(国民健康保険組合は、医師・歯科医師、土木建築業等に従事する者など300人以上で組織される公法人)

被保険者

被用者保険の加入者や生活保護を受けている人等を除き、その市町村に住所を有する者はすべて、本人の意思に関係なく当該市町村が行う国民健康保険の被保険者となります。
被保険者の資格を取得すると、一方において法定給付事由が発生すれば権利として保険給付を受けることができると同時に、他方において保険料(税)の納付義務を負うこととなります。

保険給付

被保険者に保険事故が発生した場合、被保険者に対して行う保険給付には、以下のようなものがあります。

法定給付

絶対的必要給付

  • 療養の給付
  • 入院時食事療養費の支給
  • 入院時生活療養費の支給
  • 保険外併用療養費の支給
  • 療養費の支給
  • 訪問看護療養費の支給
  • 特別療養費の支給
  • 移送費の支給
  • 高額療養費の支給
  • 高額介護合算療養費の支給

相対的必要給付

  • 出産育児一時金の支給
  • 葬祭費の支給

任意給付

  • 傷病手当金の支給

保険料(税)

被保険者は保険給付を受ける権利とともに支払う義務が生じる保険料(税)は、被保険者の所得や負担能力に応じて課されるものであり、各保険者において決められます。

国民健康保険運営のための主たる財源は、保険料(税)と国庫支出金となっており、各保険者においても保険料(税)の確保は、国民健康保険を運営するうえで大変重要です。
また、平成12年4月からは、加入者40歳以上65歳未満の人は、介護保険2号被保険者として介護保険料も併せて納めることになりました。

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