「入院および通院中の統合失調症患者における向精神薬の処方実態調査2023」へのご協力のお願い

2023年10月31日に当院で入院治療を受けられた統合失調症の方、または、
2023年10月23日~27日の間に通院治療を受けられた統合失調症の方へ

 

-「入院および通院中の統合失調症患者における向精神薬の処方実態調査2023」へご協力のお願い-

 和歌山県立こころの医療センターでは、以下の臨床研究を実施しています。ここでご案内するのは、過去の診療情報や検査データ等を振り返り解析する「後ろ向き研究」という臨床研究です。既に存在する情報を利用させて頂く研究ですので、対象となる患者さんに新たな検査の費用や負担をお願いするものではありません。また、対象となる方が特定できないよう、個人情報の保護には十分な注意を払います。

 この研究の対象に該当すると思われた方で、ご自身の診療情報が利用されることを望まない場合やご質問がある場合は、下記の問い合わせ先にご連絡ください。
 

1. 研究責任者: 和歌山県立こころの医療センター 薬局 薬局長 寺杣真紀


2. 研究の概要

1) 研究の背景および目的

 日本における統合失調症患者に処方された向精神薬の使用実態を把握することを目的としています。得られた調査データから向精神薬の投与剤数、投与量、併用薬の実態などを解析し、患者さんに与える影響などを考察して、より安全かつ効果的な薬物治療を受けていただくための基本データとします。


3. 研究の方法

1) 研究対象者

 研究参加許可が得られた精神科臨床薬学研究会(PCP研究会)に所属する病院に入院または通院されている統合失調症患者さん約20,000名を研究対象とします。


2) 研究期間

 倫理委員会承認後~2028年12月31日


3) 研究方法

 入院患者さんは2023年10月31日の処方を、通院患者さんは2023年10月23日~27日までの処方を調査します。


4) 使用する情報

 この研究に使用する情報として、カルテから以下の情報を抽出し使用させていただきますが、氏名、生年月日などの、患者さんを直ちに特定できる情報は削除して使用します。また、患者さんの情報が漏洩しないようプライバシーの保護には細心の注意を払います。

【入院患者さん】

①患者情報(病棟種類、年齢、性別、罹病期間、身長、体重、血圧、心電図異常(QT延長、脚ブロック)の有無、血球検査データ(赤血球、白血球、血小板、ヘマトクリット、ヘモグロビン)、生化学検査データ(AST、ALT、γ-GTP、T-cho、HDL、LDL、TG、クレアチニン値)、血糖(HbA1C、FBS)、服薬回数、薬剤師による服薬指導の有無 ②心疾患・糖尿病・脂質異常症の既往と発症(発覚)時の抗精神病薬と抗不安薬・睡眠薬の種類 ③使用薬剤名 ④抗精神病薬投与剤数および投与量 ⑤抗精神病薬単剤投与率 ⑥抗パーキンソン薬投与剤数および投与量 ⑦抗不安薬・睡眠薬投与剤数および投与量 ⑧気分安定薬投与剤数および投与量 ⑨DAI-10(薬に対する構えの評価尺度) ⑩DIEPSS(薬原性錐体外路症状評価尺度)

【通院患者さん】

①患者情報(年齢、性別、罹病期間、身長、体重、血圧、心電図異常(QT延長、脚ブロック)の有無、生化学検査データ(T-cho、HDL、LDL、TG、クレアチニン値)、血糖(HbA1C、FBS)、服薬回数、薬剤師による服薬指導の有無 ②心疾患・糖尿病・脂質異常症の既往発症(発覚)時の抗精神病薬と抗不安薬・睡眠薬の種類 ③使用薬剤名 ④抗精神病薬投与剤数および投与量 ⑤抗精神病薬単剤投与率 ⑥抗パーキンソン薬投与剤数および投与量 ⑦抗不安薬・睡眠薬投与剤数および投与量 ⑧気分安定薬投与剤数および投与量 ⑨DAI-10(薬に対する構えの評価尺度) ⑩DIEPSS(薬原性錐体外路症状評価尺度)


5) 外部への試料・情報の提供

 この研究に使用する試料・情報は、以下の研究機関に提供させていただきます。なお、氏名、生年月日などの、患者さんを直ちに特定できる情報は提供いたしません。

野田幸裕 名城大学 薬学部 教授、精神科臨床薬学研究会 副代表世話人

三輪高市 鈴鹿医療科学大学 薬学部 教授、精神科臨床薬学研究会 顧問

宇野準二 第一なるみ病院 薬局 薬局長

梅田賢太 松山記念病院 薬剤課 薬剤課長

加藤 剛 所沢慈光病院 薬局 薬局長

髙田憲一 アドベンチストメディカルセンター 薬剤課 薬剤課長

株式会社青梅社(精神科臨床薬学研究会事務局)


6) 試料・情報の保存、二次利用

 この研究に使用した試料・情報は、研究の中止または研究終了後5年間、精神科臨床薬学研究会および和歌山県立こころの医療センター内で保存いたします。電子情報の場合はパスワード等で制御されたコンピューターに保存し、その他の試料・情報は施錠可能な保管庫に保存いたします。


7) 研究計画書および個人情報の開示

 患者さんのご希望があれば、個人情報の保護や研究の独創性の確保に支障がない範囲内で、この研究計画の資料等を閲覧または入手していただくことができます。また、この研究における個人情報の開示は、患者さんが希望される場合にのみ行います。患者さんの同意により、ご家族等(父母、配偶者、成人の子または兄弟姉妹等、後見人、保佐人)を交えてお知らせすることもできます。内容についてお分かりになりにくい点がございましたら、遠慮なく担当者にお尋ねください。なお、この研究は、氏名、生年月日などの、患者さんを直ちに特定できる情報を削除して、学会や論文で発表しますので、ご了承ください。


4. 問い合わせ・連絡先

 調査内容について、ご意見・ご不明の点がございましたら、当院の担当者までご連絡ください、また、患者さんの情報がこの研究に使用されることについてご了承いただけない場合には研究対象としませんので、2024年3月29日(金) までの間に下記連絡先までお申し出ください。その場合でも、診療など病院サービスにおいて、患者さんに不利益が生じることはございません。

【問い合わせ・連絡先】

 和歌山県立こころの医療センター 薬局

 電話:0737-52-3221(代) ※平日8時30分~17時15分

 担当者:寺杣 真紀(薬剤師)

【研究代表者】

 研究団体名:精神科臨床薬学研究会(PCP研究会)

 研究責任者:天正雅美 社会医療法人北斗会 さわ病院 薬剤部 薬剤部長

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