旭惇志(あさひ あつし)さんのインタビュー
就労継続支援B型 サービス管理責任者 旭惇志さん(30歳)
一緒に問題を乗り越える 一番の戦友でありたい。
基本情報 実務経験 精神科病院を経て3年 初任給 200,000円(大卒一年目) 自分の仕事を一言でいうと? 「協働」 |
旭さんが働く事業所 社会福祉法人 一峰会 あすの実 (いちみねかい あすのみ) |
旭さんのある一日 出勤 8時30分 職員ミーティング 9時20分 利用者ミーティング 9時30分 午前作業開始 利用者さんと作業、相談業務、 関係機関連絡調整、個別 支援計画やモニタリング作成 12時00分 昼食 12時45分 所内清掃(利用者と一緒に) 13時00分 午後作業開始 利用者さんと作業、相談業務、 関係機関連絡調整、個別 支援計画やモニタリング作成 15時30分 作業終了 記録作成、関係機関連絡調整、 個別支援計画やモニタリング作成 17時00分 職員ミーティング 17時30分 勤務終了 帰宅 |
Q1 福祉の仕事をしていて、一番嬉しかったこと、辛かったことは? うまく支援に繋がらず、離れてしまう人もいます。次のステップに向けて別のサービスや居場所に繋がるのであればよいのですが、現実はそのようなことばかりではありません。支援が軌道に乗らず、離れていく方たちのことを考えると、あの時もっとこうできたんじゃないかと悔やまれます。そんな時のモチベーションの上げ方は同業の人と話をすること。外部との繋がりも大事にしているので、適度に吐き出して気持ちを切り替えるようにしています。 |
Q2 福祉の仕事をしていて、一番難しいと感じたことは? 人それぞれに支援の形があって、正解がありません。マニュアルはあってないようなもの。経験と、日頃どれだけ利用者さん本人のことを見て、聞いて、情報をキャッチできているかに尽きることだと思います。 正直、いいことばかりじゃなく、しんどいことの方が多いかもしれません。利用者さんの想いに寄り添いながら一緒に話し合いを重ねていく中で、利用者さんの希望と現実の間に挟まれ葛藤することがあります。時にはこちらの想いが伝わらず、上手く関係が築けない時もあります。 でも関わるうちに変化が生まれ、ありがとうと言ってもらえるようになることもあります。一緒に課題を乗り越える瞬間に関われた時の感動は言い表せないほど。僕にとって利用者さんはある意味戦友だと思っています。 |
Q3 福祉の仕事をする上で、心がけていることはありますか? 一人ひとりの話を丁寧に聞くこと。福祉の仕事は人の話を聞くことから始まると思います。中には本心を言えない人や、会話が困難な人もいます。障害の程度に関わらず、その人が何を考えているのか、何を希望しているのか、どうすればその想いを汲み取れるのか、それを考えて実践していくためにも自分自身のスキルアップが必要だと思っています。 |
Q4 福祉の仕事に就きたいと思ったきっかけは何ですか? 高校生の頃に将来の仕事を考える機会があったんですが、どうにも会社勤めのイメージができませんでした。じゃあ何がしたいかと考えたら、困っている人をサポートしたいと思うようになったんです。それがきっかけで福祉系の大学に進学、中でも精神科病院の実習で長期入院者の現状を知ってからは精神保健福祉分野で働きたいと思うようになり、卒業して最初の5年間は病院で精神障害の人の支援に携わりました。 その後退職して地元の海南に帰ってきた時、それまでの経験を生かして地域に貢献できることがないかと考えた結果、一峰会にたどり着きました。 一峰会のいいところは、提案したことが必要となれば背中を押してもらえるフットワークの軽さ、県内で精神障害者を対象としたフットサルチームがないことから提案したところ、すぐに認めてもらいました。おかげで他法人との交流会を開くことができ、利用者さんにも喜んでもらえました。 |
Q5 働く前に思っていたイメージと現在のギャップがあれば教えてください。 高校生の頃は、福祉といっても「困っている人の支援をする」という漠然としたイメージしかありませんでした。でも実際に働くと、利用者さん一人ひとりの人生のターニングポイントに関わることも多く、私たち支援者の言葉1つで人生を大きく変えることもある重要な仕事なんだと気づきました。だからこそ、丁寧に話を聞きながらその人にあったペースでサポートすることを日々自分に言い聞かせています。 |