栗本真美(くりもと まみ)さんのインタビュー
共同生活援助(グループホーム) 生活支援員 栗本真実さん(25歳)
普通に生活していたら 経験することのないことばかり。
基本情報 実務経験 8年 初任給 209,510円 自分の仕事を一言でいうと? 「毎日を楽しくするもの」 |
栗本さんが働く事業所 有限会社 和歌山サンクリーン グループホームさくらの家 (わかやまさんくりーん ぐるーぷほーむさくらのいえ) |
栗本さんのある一日 出勤 11時00分 作業所ヘルプ ヘルパーヘルプ 休憩 15時00分 夕食準備 16時00分 迎え入れ ミーティング 17時00分 夕食 18時00分 入浴支援 服薬支援 21時00分 終了 帰宅 |
Q1 福祉の仕事をしていて、一番嬉しかったこと、辛かったことは? 自分より年上の利用者さんもいらっしゃるので「子どものくせに」と話を聞いてもらえなかったり、利用者さんに「お金取ったやろ」「影で悪口言ってるやろ」としてもないことを言われたことですね。どう弁解しても信じてもらえないのは辛い。時にそんな風に理不尽なこともありますが、そんな時はとにかくたくさん食べてたくさん寝るに限ります。しんどいこともありますが、楽しいが上回って、いつの間にか忘れていることがほとんどです。 |
Q2 福祉の仕事をしていて、一番難しいと感じたことは? 外出時に、障害への理解のない方から心ない言葉をかけられた時の対応ですね。自分自身も障害福祉に初めて触れた時は「怖い」と感じました。それまで出会ってこなかった方たちなので、接し方がわからなくて怖かったんです。 でも、いろんな人がいることを知れば、世界は広がります。国が違ったり、いろんな人がいるように、障害のある人がいるんです。今はどこかで障害のある方を見かけたら、仲良くしたいなと思うし、もっとこの楽しさを知ってもらいたい。「大変だね」「よくできるね」と言われるけれど、そんな時は「1回やってみたら」と言っています。そうしたら楽しさがわかるから。しんどいこともあるけれど、楽しさが上回ってる。障害があるから違うのではなく、上からでも下からでもない同じ目線で一緒に頑張っていきたいです。 |
Q3 福祉の仕事をする上で、心がけていることはありますか? 仕事に行きたくないという方がいれば、自分が学校に行きたくないと言った時にお母さんがどうしてくれたかを思い出します。利用者さんはみんなどこかかわいらしいところがあって、腹の立つことがあっても憎めない、家族みたいな感覚です。大家族の中で「お母さん」はおこがましいけれど、いるだけで安心できる「みんなのお姉さん」になれたら。 |
Q4 福祉の仕事に就きたいと思ったきっかけは何ですか? 中学の時に父がこの事業所を立ち上げたんです。そこで高2からグループホームの生活支援員としてアルバイトしたのがきっかけ。最初はバイトというより手伝いの感覚で、就職するつもりは特にありませんでしたが、気づいたら就職していました。 仕事内容は朝、利用者さんを起こしたり、食事の準備をしたり、一緒にお喋りやテレビを楽しんだり。朝食と夕食はホームごとに一緒に食べるので、様子を見ながら会話をするんですが、今日あったことを聞くだけで楽しいですし、利用者さんができなかったことがどんどんできるようになると嬉しい。それを見守っていくのがやりがいですね。時には作業所での稼ぎからお土産を買ってきてくれたり、折り紙やデイサービスで作ってきたものをくれたりします。そんな風に一生懸命日頃の感謝を伝えてくれた時は嬉しさもひとしお。だから、毎日本当に楽しくて、今できていないのはネイルぐらい。他はやりたいことができています。 |
Q5 働く前に思っていたイメージと現在のギャップがあれば教えてください 自分が経験するまで福祉にはお年寄りのイメージがありましたね。おむつ交換などのイメージも強くありました。でも働く前に思っていたことは働くとすぐ慣れます。それよりも、毎日想像以上の出来事が起こるんです。日々飽きないぐらいトラブルだらけ!でも「今日は何があるかな」という感覚で楽しんでいます。 |