杉岡一樹(すぎおか かずき)さんのインタビュー

放課後等デイサービス 児童指導員 杉岡一樹さん(24歳)

 親でも友達でも学校の先生でもない 特別な存在として

杉岡一樹さん

基本情報 実務経験 5年

     初任給 160,000円

     自分の仕事を一言でいうと? 「ありのままの関係づくり」

杉岡さんが働く事業所

  社会福祉法人 ふたば福祉会 か~た

  (ふたばふくしかい か~た)

杉岡さんのある一日

         出勤

   9時15分   朝ミーティング

   9時40分   送迎

   10時15分 午前活動

   12時00分 昼食

   12時30分 休憩

   13時30分 午後活動

   16時30分 送迎

   17時15分 夕ミーティング

   18時00分 勤務終了

         帰宅

杉岡一樹さん

Q1 福祉の仕事をしていて、一番嬉しかったこと、辛かったことは?    

 僕たちが関わるのはコミュニケーションを取るのが苦手で、閉じこもりがちな子どもたち。当然最初は心を開いてくれませんでしたが、日々を過ごすうちに少しずつ距離を縮めました。中でも嬉しかったのは名前で呼んでもらえた時。名前で呼ぶって、何かを伝えたり相談したかったりする時じゃないですか。それって信頼の証。心を開いてくれてきたのを感じるし、僕自身を必要としてくれているのが嬉しい。これからも子どもたちの日々変化する表情をそばで見守りたいです。

杉岡一樹さん

Q2 福祉の仕事をしていて、一番難しいと感じたことは?         

 当たり前のことですが、子供たちは一人ひとり考え方も感じ方も違います。何で悩んでいるのか、どうしたいのか、どうなりたいのかに気づいてあげるのが難しいところです。以前は小学生ばかりの事業所にいたんですが、異動して今は中高生も来られます。小学生って怒っててもかわいいなという感じでしたが、さすがに中高生となるとそうはいかない。悩みの種類が小学生とはまた違い、学校の友達とのコミュニケーションや親との関係、恋愛ごとも出てくる。そこにどう寄り添ってあげられるか。でも結局その歳なりのかわいさがあるし、「ありのまま」で接すればいいんですよね。僕と歳も近くなるので、逆に僕もありのままの自分でいられてるのかなと思うことがあります。いつも子どもたちに突っ込まれてばかりで、僕自身もまだ子供。一緒に成長している感じです。

Q3 福祉の仕事をする上で、心がけていることはありますか? 

 どんな会話も、それ違うやろってことも、1回寄り添って、何が違うのか一緒に考えていくように心がけています。心を開いてもらうには僕の中でコツがあって、「憑依させる」。相手の年齢と同じ頃の自分を想像して接するんです。小学生と接する時は本当に小学生の気分になる。本気で悔しがったり喜んだり、共感します。全力ですね。

杉岡一樹さん

Q4 福祉の仕事に就きたいと思ったきっかけは何ですか?         

 母が同じ法人内で仕事をしているんです。その姿を子供の頃から見ていたので、僕の中で「福祉」はずっと身近な存在でした。小学生の頃に参加したバザーや行事がすごく印象に残っているんですが、そこで一生懸命働く利用者さんやスタッフさんがキラキラして見えたんです。実際に進路を考えるようになった時、そのことを思い出して、僕もそのキラキラになりたいなと思ったのがきっかけです。実際に働いてみると、想像していた以上に子供たちもスタッフもアットホーム。ボートゲームをしたり、近くの神社や前の川で鬼ごっこやカニ釣りをしたり。施設の庭でもカメやメダカを飼っています。

外から見えていたキラキラとは違うかもしれませんけど、子供たちと無邪気に走り回って遊ぶのも楽しいし、悩みごとを相談してくれるのも信頼してくれている証なので嬉しい。だから、今はきっと見ていた時よりも自分もキラキラできているんじゃないかなと思っています。

Q5 働く前に思っていたイメージと現在のギャップがあれば教えてください。

 働く前は、うまくコミュニケーションが取れるか不安でした。でも実際働き始めると、コミュニケーションを取るには言葉だけでなくジェスチャーや表情といったたくさんの方法があるということに気づきました。今はあまり難しく考えず、ありのまま、自然体の自分で関わることができるようになりました。そんな風に自分が変わることで、子供たちのありのままの姿にも触れることができている気がしています。

杉岡一樹さん

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