基本情報　実務経験　5年

　　　　　初任給　177,500円

　　　　　自分の仕事を一言でいうと？　「その人の幸せとは何か？を追求するお手伝い」

竹中さんが働く事業所

　社会福祉法人　和歌山県社会福祉事業団　由良あかつき園B棟

　（わかやまけんしゃかいふくしじぎょうだん　ゆらあかつきえんびーとう）

竹中さんのある一日

　　　　　　　　 出勤

　　　8時50分　  朝礼

　　　10時00分　朝食、掃除、身支度支援

　　　11時00分　グループ別午前活動開始

　　　11時45分　午前活動終了

　　　12時30分　昼食支援

　　　13時30分　休憩

　　　13時40分　昼礼

　　　14時00分　グループ別午後活動開始

　　　15時00分　入浴支援or活動継続

　　　16時30分　記録

　　　16時45分　個別支援

　　　17時30分　終礼

　　　17時45分　夕食支援

　　　18時30分　退勤

　　　　　　　　 帰宅

Q1　福祉の仕事をしていて、一番嬉しかったこと、辛かったことは？　　　　

　死は誰しも迎えるものだと理解していますが、担当する利用者さんが病気で亡くなった時の悲しさは今も忘れられませんし、その経験が僕のモチベーションにもなっています。当時僕はまだ1年目で未熟だったので、その人のためにもっとできることがあったんじゃないかと悩んだりもしましたが、利用者さん一人ひとりを取り巻く状況や環境を考え、人生の最期を迎える支えになりたい、楽しかったと思ってもらいたいと考えるようになりました。

Q2　福祉の仕事をしていて、一番難しいと感じたことは？　　　　　　　　　

　シンプルに「伝わらない」「わからない」といったコミュニケーションの部分です。僕の担当する利用者さんたちは基本的に言語を苦手とする方たち。みなさん言語以外のさまざまな行動でいろんなことを伝えてくれるので、その行動から伝えたいことが何なのかを推測し、サービスを提供するのですが、正直まだわからないことも多いのが現状です。人それぞれの学習の仕方、表現の仕方があり、理解できるものを応用しながら個々にあわせた支援が必要になってきます。

その人にあった支援を追求することがこの仕事のやりがいであると同時に、難しい点。「その人らしく生きる」という当たり前の権利を守りたいという思いはありますが、追求すればするほど難しい。でもそういった自分の権利を伝えられない人たちの代弁者になれたらと思います。

Q3　福祉の仕事をする上で、心がけていることはありますか？　　　　　　　

　利用者さんとの関わりも職員同士の連携も、ベースに「楽しさ」が必要。その共有が成長に繋がると思っています。以前は自分が感じる楽しさをうまく共有できずに空回っていました。でも「人のために」ではなく「人とともに」という福祉本来の在り方を知ってから徐々に言動が変わってきたのか、周りとのコミュニケーションもうまく取れるようになりました。

Q4　福祉の仕事に就きたいと思ったきっかけは何ですか？　　　　　　　　　

　小さい頃から野球をしていたんですが、高3の夏に骨折してプレーヤーとしてはマウンドに立てなくなりました。でも大学時代にバッティングセンターで野球スクールのコーチにスカウトされたんです。そこで一生懸命取り組む子どもをサポートし、保護者の思いを聞くといった経験を通じて、対人関係の仕事に就きたいと強く思うように。もともと教育が福祉の分野への進路を見据えて社会福祉を専攻していたのもあり、自然と道が固まりました。子どもの頃からチームで何かを取り組む楽しさにやりがいを感じていたこと、偶然コーチに誘われたことが繋がっていると思うと、不思議なご縁ですね。それでも実際に大学で福祉を学ぶうちに、自分の知っている「福祉」の幅の狭さに気づかされました。振り返ると「これも福祉なんだ」と言う気付きが多く、何も知らなかったなと。今もまだ勉強の日々。多様な福祉があると知ったこと、その奥深さに惹かれたことも今の仕事に繋がっていると思います。

Q5　働く前に思っていたイメージと現在のギャップがあれば教えてください　

　僕もそうでしたが、福祉イコール高齢イコール介護と思っている人は多いんじゃないでしょうか？また3K※の悪印象が定着している現実もあります。でも実際はそれはほんの一面。福祉は「個々の幸せの追求」です。人の困りごとに寄り添い続けることは簡単ではないし、うまくいかないことの方が多いですが、利用者さんが自分らしく生きられるように社会的障壁や困難をともに乗り越えるのが僕たちの役割だと思っています。　　　　　　　　※3Kイコールきつい、汚い、危険ということ。