内部障害について
内部障害とは
内臓などの機能が低下している状態であり、身体障害者福祉法では、次の7つが定められています。
- 心臓機能障害…動悸、息切れなどの症状があり、脈拍を正常に調整するためにペースメーカーを入れている人もいます。
- 腎臓機能障害…体内にたまった老廃物を排せつするため、人工透析治療を受けている人は定期的に通院する必要があります。
- ぼうこう・直腸機能障害…尿や便をためたり、排せつする機能が低下または喪失した状態です。人工肛門・人工ぼうこうをつけている人(オストメイト)は、排せつ物をためるための専用の装具をおなかに付けています。
- 呼吸機能障害…呼吸困難、息切れなどの症状があります。酸素ボンベを携帯して外出する人もいます。
- 小腸機能障害…消化吸収能力が不十分なため、食事制限があったり、まったく食べられなかったりします。
- 肝臓機能障害…肝炎ウイルスなどにより、倦怠感、疲労感、おう吐、けいれん、肝性脳症の症状が表れます。
- ヒト免疫不全ウイルスによる免疫機能障害…このウイルス(HIVウイルス)がヒトに感染し発病すると免疫機能が低下して様々な感染症にかかりやすくなります。
困っていること
- 外見からわかりにくく、周りから理解されにくいため、電車やバスの優先席に座りにくいなど、心理的ストレスを受けやすい状況にあります。
- 障害のある臓器だけでなく、全身状態が低下しているため、体力が低下し、疲れやすいです。重い荷物を持ったり、長時間立っているなどの身体的負担を伴う行動が制限されます。肝臓機能障害の方はこういったところが、顕著にあらわれます。集中力や根気が続かず、トラブルになる場合もあります。
- 障害者用駐車スペースが空いていても、障害が外見からわかりにくく、周りから理解されにくいため、利用できないことがあります。
- 「心臓機能障害」で心臓ペースメーカーなどを使用している方は、携帯電話から発せられる電磁波等の影響で心臓ペースメーカーが誤作動する恐れがあります。
- 「呼吸器機能障害」のある方は、タバコの煙などにより、大きな影響を受けます。
- 「腎臓機能障害」には、人工透析治療を受けている方がおられます。定期的な通院への理解と時間の配慮が必要です。
- 「ぼうこう・直腸機能障害」で人工肛門・人工ぼうこうを使用されている方は、専用のトイレが必要です。
オストメイトマーク
人工肛門・人口膀胱を使用している人(オストメイト)のため設備があることを示すマークです。
ハート・プラスマーク
内部障害のあることを示すマークです。
サポート方法
- オスメイト装具の交換にトイレ内で20~30分の時間が必要になります。
- 風邪などうつさないように注意してください。 体力が低下しているため、疲れやすく、風邪などに感染しやすくなっています。周りの人は、マスクを着用するなどの配慮をしてください。
- 肺に障害がある場合は、タバコの煙が症状を悪化させます。指定された場所以外では吸わないよう、ルールを守ってください。
- 体力が低下しやすいため、重いものを持ったり、長時間立ち続けたりすることが、多大な負担になります。声をかけて代わりに荷物を持つ、話をするときはいすを用意するなどの配慮をしてください。
内部障害に関する情報について
公益社団法人日本オストミー協会和歌山県支部
〒644-0002
和歌山県御坊市薗297-1
TEL 090-8219-0198