経済産業大臣指定伝統的工芸品に指定された和歌山県内の地域の地図
和 vol.57 【特集】
和歌山の産業 -5-
和歌山の産業

紀伊半島の
自然の中で息づく
和歌山の
伝統工芸品

日本最大の半島である紀伊半島。和歌山県はその西側に位置し、古くから「木の国」と謳われるほど、豊かな自然を育んできました。自然と共に生き、風土や気候に合わせて生み出されてきた暮らしの道具。その一つ一つに、快適な暮らしと気持ちに潤いを与える人々の知恵が詰め込まれています。あくまで実用性を重視し、緻密な手仕事によって作られたそれらの道具は、長い歴史の中で、多くの人の目や手に触れ、使いやすさと完成度を磨き、伝統工芸品と呼ばれるようになりました。

経済産業大臣指定
伝統的工芸品

伝統工芸品の中でも、「伝統的工芸品産業の振興に関する法律(通称:伝産法)」に基づいて、経済産業大臣により指定されたものが「経済産業大臣指定伝統的工芸品」です。

1紀州漆器
紀州漆器の薄茶器
  • 1978(昭和53)年
    指定
  • 和歌山市
    海南市
    紀美野町

紀州漆器の起源は室町時代(1336‐1573)。豊富な紀州材を使って木椀を製造し、椀木地に漆を塗る技法が加わり、漆工技術が発達してきました。その後、画期的な分業制(木地、塗り、加飾等)を導入し、着実に発展を続け、常に人の暮らしに寄り添い、生活と共に発展してきました。海南市黒江地区は、会津塗の福島県、山中塗の石川県と並び称される日本三大産地の一つです。

2紀州箪笥
白く柔らかな桐の木目の紀州箪笥
  • 1987(昭和62)年
    指定
  • 和歌山市

木の国「和歌山」を代表する伝統的工芸品「紀州箪笥」。山で切り出された木材は、「紀ノ川」を使って運搬され、終点となる河口の和歌山市には、良質の材料と職人が集い、家具や建具が生産されてきました。紀州箪笥の素材は、白く、軽く、柔らかな桐の木。湿気の多い時期には水分を吸い、乾燥時には水分を出す桐の性質は、湿度を一定に保つことができるため、日本の気候において衣装や財産の保管に重宝されます。

3紀州へら竿
黒と金の装飾が施された紀州へら竿
  • 2013(平成25)年
    指定
  • 橋本市
    九度山町

へらぶなは古くから日本各地に分布している魚。へらぶなとの力強い引き合いを楽しむために専用の釣り竿「紀州へら竿」が考案されました。工程ほぼすべてが手作業で、1人の職人が約1年がかりで仕上げます。匠の技と良質の竹で作られた紀州へら竿は、自然の中で魚との駆け引きを楽しむ究極の遊び道具です。

WEBサイト【ものづくり和歌山】

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和歌山県 商工労働部 企業政策局 企業振興課

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