福原 広次 様

(社)日本スポーツ吹矢協会和歌山県会長

スポーツ吹矢で健康増進

黒潮国体に出場した福原 様(一番右)

福島県で生まれ育ち、高校時代は自宅から学校まで約25キロの道のりを自転車で通う毎日。当時の担任の先生の強い勧めで、3年生の時に自転車を始めました。その3カ月後に、県の高校総体団体で優勝し、インターハイでは団体5位に入賞しました。日大進学後は、念願だった東京オリンピック(昭和39年)への出場を果たすこともできました。

国体との関わりは、高校3年生の時に岡山県で開かれた国体(昭和37年)に出場したのが始まりです。以来、選手としては10年弱、指導者としては30年以上にわたり出場しました。また、23年間ナショナルチームの監督・コーチを務め、さまざまなことを学ばせてもらいました。

昭和46年の黒潮国体出場をきっかけに、和歌山県へ移り住みました。印象深いのは、和歌山県の代表選手として出場しながら、ふるさと福島県からの選手の民泊を受け入れたことですね。準々決勝で奇しくも対戦することになり思いは複雑でした。結果、福島県が自転車競技で初の総合優勝を果たしたことは忘れもしません。また、黒潮国体を契機に、県内50以上の郡市対抗で県民総参加スポーツ大会が開催されたことは、選手を強化し、県内全域にスポーツを根付かせる素晴らしいことだったように思います。

国や県を挙げてのスポーツ振興は、とても大切だと痛感します。国体は日本の底辺を広げるスポーツの原点だと思います。47都道府県がこれだけ多くの競技に取り組むというのは、国体以外にはありません。選手の育成や選手層の充実はもちろん、国体開催に向けて施設が整備されたり、道路環境がよくなったり、開催県それぞれにチャンスがあるというのは意味のあることだと感じます。

大学の友人を通じて「スポーツ吹矢」と出合い、日本スポーツ吹矢協会「紀の国わかやま支部」を立ち上げました。吹矢は、腹式呼吸をすることで健康的になり、無理なくできる生涯スポーツの一つ。初めて体験した方でも高い得点を上げたり、皆さん楽しみながら取り組んでいます。これほど年齢を気にせず、経験なくして楽しめるスポーツは他にないと思います。今後、ますます高齢者が増える中で、生涯スポーツが果たす役割は大きいと考えます。

紀の国わかやま国体では、デモンストレーションスポーツとして、スポーツ吹矢が実施されます。健康の維持増進や仲間づくりができる吹矢の魅力を、多くの人にアピールできる絶好の機会。これからも愛好者を増やし、国体を盛り上げていきたいですね。

このページのトップに戻る

2015紀の国わかやま国体