喜多 英登 様

県立紀央館高等学校女子ホッケー部監督

ホッケー王国和歌山の復活を

中学校まで野球をやっていて、ホッケーを始めたのは箕島高校に入学してからです。当時の和歌山はホッケー王国と呼ばれ、社会人の箕島クラブがちょうど全盛期で箕島高校もホッケーの強豪校でした。「強いチームで全国の大きな大会に出たい」という気持ちから入部を決めました。実際にホッケーをやってみると、スピーディーでボールを巧みに操ったり相手を抜き去ったりするのが爽快でおもしろく、すぐにはまってしまいました。

天理大学を卒業し箕島中学校で1年間講師を勤めた後、紀央館高校で15年間ホッケー部を指導しています。指導のモットーは「地道にコツコツ」です。自分自身もとにかく努力をしました。現役時代は1つのこと、例えばストロークを1時間かけて繰り返しやるという練習がありました。その中で、できないことでも時間をかければできるようになり、達成感を味わうことができました。それに粘り強さも備わったような気がします。いまもそんな練習を大事にしていますが、当時の経験が役立っているのだと思います。

生徒たちには「成せば成る」という言葉をよく言っています。大学時代の指導者がよく言われていました。私はホッケーの才能があったわけではありませんでしたが、高校時代に3回も全国大会へ出場でき、高校、大学ともにキャプテンもやらせてもらいました。何事にもあきらめずに取り組めば、目標は達成できる、自分の経験から強くそう感じているからです。

今があるのはホッケーのおかげです。高校の時から体育の先生になりたかったのですが、ホッケーをやってなかったらなれなかったかもしれません。それに多くの人たちとのつながりも広げられました。特に大学時代の3つ上の先輩が全国レベルの強豪で知られる伊吹高校(滋賀県)の監督をしているのですが、いつでも練習相手をしてくれます。日本一を目指すチームに胸を借りられて、本当にありがたいと思っています。

私自身は国体の出場経験がありません。高校2年の時から15回ぐらい挑戦しましたが、近畿予選の壁を突破できませんでした。紀の国わかやま国体には県代表チームのスタッフとしてかかわることになると思いますが、いい成績を収めて「ホッケー王国和歌山」を復活させたいです。日高町には紀の国わかやま国体のホッケー競技の会場にもなる素晴らしいグラウンドがあります。これから小中学生の体験教室をやったりしてホッケーの普及に力を入れていきます。自分の指導している子どもたちが紀の国わかやま国体で活躍できるようレベルアップに努め、紀央館高校が1つでも多く勝つことでホッケーをアピールしていきたいと思っています。県を挙げての特別な大会を盛り上げられるように頑張っていきます。

 

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2015紀の国わかやま国体