八木 実 様

和歌山市立紀之川中学校校長

夢と感動ある国体の実現を

高校3年生の時、黒潮国体のサッカー高校の部に和歌山県選抜チームの一員として出場しました。1回戦で石川県、2回戦で愛媛県に勝利し、続く千葉県との準々決勝は0-0で決着がつかず、コイン・トスで敗れて涙をのみました。試合終了後、室紀男監督(元近大附属和歌山高校・中学校校長)と相手チームの監督が互いの健闘を称え合い涙する姿は、今も脳裏に焼き付いています。

当時、和歌山県選抜チームの練習は新宮市で行われていたため、選抜に選ばれた高校2年生の半ば頃から、毎週土曜日になると和歌山駅から新宮市まで練習に出掛けていました。長い道のりでしたが、そこでは教員のサッカーチームと一緒に練習できる機会に恵まれ、当時高校生の私にとって、高い技術とスポーツに取り組む姿勢、国体へ出場する意義など貴重なものを身に付けることができました。こうした経験によって精神的にも肉体的にも大きく成長できたと思っています。そして、今の私自身を支える柱の一つとなっています。

さて、4年後に迫った「紀の国わかやま国体」のサッカー少年の部(アンダー16)では、現在の小学6年生が中心選手となります。残念ながら現在の私は、選手のみなさんと関わる機会を持つことが少なくなりましたが、県内では、チームを率いて選手の指導に携わっている監督やコーチ、関係者の皆さんはさまざまなプロジェクトをつくり、選手の育成と強化を図っています。

日々厳しい練習に励んでいるアスリートの皆さん、国体に出場するということは人間としても成長できる絶好の機会でもあります。女子サッカーワールドカップドイツ大会では、日本代表「なでしこジャパン」が初優勝という快挙を成し遂げ、国内は歓喜に沸き上がりました。4年後、全国のアスリートたちが集い競う和歌山の地から「なでしこジャパン」が沸き起こしたような感動を全国へ発信する大会となることを期待しています。

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2015紀の国わかやま国体