出口 啓子 様

県立向陽高等学校教諭 フェンシング部顧問

 出口 啓子 様 1988年、ソウルオリンピックにて(写真手前が出口様)

勝つことの楽しさや喜びを味わってほしい

「競技人口の少ないフェンシングならインターハイに行ける」という父親の勧めで、高校入学と同時にフェンシングを始めました。それまで剣道や陸上を続けていましたが、全く知らなかったフェンシングという競技で一からのスタート。戸惑いも大きかったですが、続ける中で次第に喜びや面白さを実感できるようになりました。

インターハイの他、国体には選手としては7度出場し、1988年のソウルオリンピックへの出場も果たすことができました。国体では、3人で2勝すれば勝ちという中で、いかにみんなの役に立てるかを考え、極度の緊張感を持って臨みました。和歌山からもたくさんの人が応援に駆け付け、何より「勝たなければならない」という思いが強かったですね。同じチームのメンバーに助けられながら、総合優勝も何度か経験することができました。

フェンシングの1番の魅力は相手とのかけひき。タイミングを図りながらアタックを狙い、それが決まった時は大きな喜びです。フェンシングはマイナースポーツで、まだまだ競技人口が少ないのが現状。ゴールデンキッズ発掘プログラムでは、子どもたちにフェンシングを紹介していますが、フェンシングの楽しさを広く普及させ、一人でも多くの子どもたちに興味を持ってもらいたいですね。

現在勤務する向陽高校にはフェンシング部ができ、紀の国わかやま国体を視野に、目的意識を持って入部してきた生徒もいます。何とか国体メンバーに選ばれるように、目標に近づけるようサポートしたいと指導に当たっています。また、勝負ごとである以上、目に見える結果を残してこそとの思いもあります。私自身の経験から、勝つことが次への活力につながっていったように思います。もちろん、負けから学ぶこともたくさんありますが、生徒たちには、勝つことの楽しさや喜びを味わってほしいと願っています。

指導者として、2015年の紀の国わかやま国体を成功させるには、力のある選手をそろえないといけません。他にも、設備面や環境面で整えるべき部分はさまざまあるかと思います。他府県から訪れる選手の皆さんが、気持ちよく試合ができ、和歌山に来てよかったなと思ってもらえたなら、それが一番だと思います。

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2015紀の国わかやま国体