平松 吉成 様

和歌山市立明和中学校教諭

思い出の炬火リレーをもう一度

小学生の頃、放課後の校庭で好きな背番号を付けたユニホームを着て友だちと一緒に野球をしたのがスポーツを楽しんだ最初。中学校では野球部に入り、顧問の先生が野球の指導経験が浅かったこともあって、キャプテンを中心とした練習の日々でした。時には、みんなで田んぼに入ってボールを捜したり、グランド整備のトンボを作ったりと、みんな和気あいあいと練習していました。こうした部活動を3年間続けた仲間とは、今も強い絆で結ばれています。こんな私たちに優しい言葉を掛け、見守ってくれた顧問の先生にとても感謝しています。

黒潮国体が開催されたのが、中学2年生の秋。校内マラソン大会で4位に入ったことで選ばれたのか、在籍する中学校が担当する炬火リレーの区間を走るメンバーの一人になることができました。残念ながら炬火を持つ役割ではありませんでしたが、沿道の大勢の人が見つめる中を走った感動は今も忘れられません。当時は恵まれた時代でもなく、身に着けた国体のシンボルマーク入りのハチマキ、シャツ、パンツなどを記念にいただけたときは、喜びもひとしおでした。

あれから40年。今は中学校の教員として、ソフトボール部や野球部の顧問として生徒らの指導に関わり続けています。若い頃は先輩の先生から指導方法などを熱心に教えていただきチームづくりをしました。現在、スポーツをする選手らの道具は良くなり、保護者などの理解と協力を得ながら専門的に指導を受ける機会も多く、大変恵まれた環境にあるといえます。

平成27年、紀の国わかやま国体が開催されます。これまで指導した生徒らが大勢出場し、応援できることを夢見ています。中学生の炬火リレーが行われることがあれば、沿道から見守りながら、あの時の感動を呼び覚ましたいと思っています。和歌山県代表のアスリートの皆さんには、すべての県民に夢と希望と感動を与えてくれる活躍を大いに期待しています。

 

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2015紀の国わかやま国体