森本 太良 選手

  (株)松源相撲部

強い気持ちで挑んでほしい

小学3年生の時、夏休みに行われた相撲大会に出場して優勝したことがきっかけで、本格的に相撲の道を歩み始めました。地元の奈良県や大阪府の相撲道場で稽古を積み、拓殖大学4年生の時に初めて国体(新潟国体)に出場しました。新潟国体では、まっすぐに相手を見てぶつかり合い、無我夢中の試合でしたが、まさかの個人優勝を果たし、涙したのもいい思い出です。就職を機に関西に戻りたい気持ちと調理に興味があったことから、相撲部のある(株)松源に入社しました。

今年の山口国体には、和歌山県代表チームの一員として成年男子団体の部に出場しましたが、一試合目で右膝に大けが(前十字靱帯断裂)を負ってしまいました。一度は棄権しようかと思いましたが、国体では途中交代が認められていないため、応急処置をして試合を続け、その後の試合で連勝を続けたことは奇跡に近いです。けがをしたことで緊張がほぐれ、開き直って試合ができたのが良かったのかもしれません。3位決定戦では私は試合を棄権したのですが、チームメイトが勝利してくれたおかげで3位に入賞することができました。

自分自身は、紀の国わかやま国体に出場できるかどうか分かりませんが、次の世代の子どもたちには、特にメンタル面を鍛えてほしいと思います。相撲は”心・技・体”の中でも”心”が大事で、精神を鍛えないとここ一番の勝負で勝てません。稽古をする時は、自分を極限まで追い込んで励んでほしいと思います。強い気持ちで挑めばきっと勝てるはずです。

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2015紀の国わかやま国体