原見 浩樹 様

日高川町ジュニアアスリートクラブコーチ

「この中から地元紀の国わかやま国体に出場する選手が出ればいいですね」。陸上は国体の花形競技。日高川町のジュニアアスリートクラブコーチの原見浩樹さん(29)は、5年後に迫った国内最大のスポーツの祭典に思いをはせながら小中学生選手の育成に力を注いでいる。

学生時代は長距離ランナー。高校総体では3000m障害で近畿大会にも出場した。大学を卒業して帰郷した当時、町内には陸上クラブのない地域があり、子どもたちの走りたいという希望をかなえてやりたい、優秀な素材を埋もれさせてはならないという思いから関係者らと力を合わせ、3年前にアスリートクラブを結成。以来、子どもたちに走ることの楽しさを伝えながら、フォーム作りなどの基本を中心に指導し、日高川町の陸上競技の普及、レベルアップに努めている。

アスリート育成の土台作りともいわれるジュニアの指導は、選手の将来的な成長と活躍を左右すると常に意識し、強い責任感と熱い思いをもって指導に当たっている。オールマイティーの指導者を目指して、今年6月には日本体育協会公認のスポーツ指導員(陸上競技)の資格を取得。専門外となる短距離の指導法も身に付け、長距離でもラダー(はしご)を使うなど新たなトレーニング方法を導入している。さらに全国大会に出場する県小学生選手団の合宿にも積極的に参加。子どもたちだけでなく、自身も日々精進の毎日だ。

これまで全国高校女子駅伝競走大会に出場した宮崎芽衣さん(日高高3年)や、県内の総体や記録会で上位入賞常連となっている森岡泰裕君(美山中1年)らも指導。現在、クラブには800mで県内ナンバー1の実力を持つ選手らもおり、将来的に一流アスリートとなる可能性を秘めた選手が多く、今後が楽しみで仕方がない。「陸上はすべての競技の基本と思っており、いずれの道にいっても活躍できるようにしておいてあげたい。そんな中からこのまま陸上を続けてくれて国体の舞台で県民、町民を勇気づける走りをしてくれる子が出れば最高ですね」と目を輝かせている。

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2015紀の国わかやま国体