沢 英樹 様

テニスクラブ「WATS」代表、慶風高テニス部監督

昨秋の県高校新人戦男子団体を制した慶風メンバーと沢監督(後部右から2人目)


~新しい風と情熱を~

和歌山へ根を下ろしたのは7年前。県硬式テニス界のレベルアップのためジュニア層の育成に力をかしてほしい、という県テニス協会の依頼に応じた。

翌年、WATS所属の当時和歌山東高、上村奈都子(関西学院大)がインターハイベスト4。少年女子監督として臨んだ平成19年の第62回秋田わか杉国体では、慶風高の橋詰みなみ(明治大)と和歌山商高の木下真緒(同志社大)のペアを擁して団体4強入りした。また、昨年は永井陽子、岡崎恵美の慶風高ペアがインターハイ、全日本ジュニアで女子ダブルス3位に輝いたほか、同校の布目千尋が全日本ジュニア女子シングルス準優勝を果たした。それでも沢さんは「以前よりは強くなったがまだまだ。全国優勝するにはもっとキッチリ育てていかないとだめ」と厳しい。

県テニス界が強くなるためには「協会の組織づくりをしっかりやって、新しい風を入れていくこと」。県外の優秀選手を率先して引き入れているWATSの方針に反発は少なからずあるが「和歌山は閉鎖的すぎる。新しい風を入れて競わさないと伸びない。東京が強いのはよそから入れて競い合っているからだ」ときっぱり。

加えて「指導者がどこまで子どもたちと真剣に向き合うか」による。様々な自己犠牲もつきまとうが「どれだけジュニアのことを大事に考えているか」が指導者や関係者には問われ、必要なのは「情熱だ」と言い切る。そのためには関係機関も「資金的なバックアップを惜しまないこと」と注文をつける。

2年前から協会の国体強化委員に就いた。やはり高校生選手が目指すメイン舞台は高校生だけの大会であるインターハイとなり、「国体は県を背負っているという重圧の中で戦う貴重な場。それは子どもらにとって良い経験になる。背負うという意味では五輪だって同じ」。「地元開催はモチベーションが高くなる。国体選手にプライド、ステータスを持たせるよう県や協会が仕向けていくことだ」と望み、期待する。

このページのトップに戻る

2015紀の国わかやま国体