田伏 英世 様

和歌山県軟式野球連盟審判部長

本番見据え選抜チーム結成「負けられない」

昨春定年で38年間の中学校教諭生活にピリオドを打った田伏英世さん(60)。教諭時代は野球部の顧問として指導にあたり、中学校体育連盟最高峰の全国中学校体育大会で3位をはじめ、県優勝5回、近畿準優勝2回の功績を残した。

現在は、県軟式野球連盟の審判部長。昨年は国体軟式野球競技のヘッドコーチを務めたが、近畿大会で敗れ本国体出場はならなかった。「近畿を通過するのは並大抵じゃない」と言うように、全国トップクラスに位置する近畿ブロックを抜けるのは至難の業。このため「何とか近畿で対等に戦えるチームを」と県選抜チームを今年度初めて結成、地元国体を見据えた取り組みだ。来年4月にある国体県予選を勝ち抜いたクラブチームと選抜チームで次年度の国体代表を争うという。

選抜メンバーは毎年選考。「野球王国和歌山」と呼ばれるよう小中高校生のレベルは高く、地元国体時に選抜チームの中心となる選手が育つことに期待する。ただ県内に就職先が少ないためにせっかく育った選手らの多くが県外へ流出する実状があり「悩みのタネ」。これを解消しようと県連として県内企業に雇用をお願いして回ることもあるが限られているという。「なるべく地元へ就職して国体を目指してほしいんだけど」と願う。

国体で低迷を続ける県勢。個人競技では上位に食い込む選手もいるが、配点が低い。一方、配点の大きい団体競技は全国の壁が高く上位に食い込めていない。「団体競技はなかなか勝てないので軟式野球への期待は高い。特に地元開催だけにプレッシャーが正直ある」と責任感を口に。「国体は地元の活性化につながる。和歌山は野球が盛んなので負けられないです」と気を引き締める。

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2015紀の国わかやま国体