わかやま食材テロワール 「すもも」
(画像:サンタ・ローザ)
今回の特集は、「すもも」
「すもも」 は、酸っぱいもも、だから「すもも」と名付けられたというのが有力な説のようです。
さわやかな酸味と香気が特徴的で、夏の旬の果実として格別の味わいがあります。
すももは東洋原産の「日本すもも」とヨーロッパ原産の「西洋すもも」に大別されます。
「日本すもも」は、明治期にアメリカに渡り、アメリカの品種と交配され、大正時代に再び日本に「プラム」として逆輸入されました。
「サンタローザ」、「ビューティー」、「ローズプラム」などが里帰りしたすももです。
和歌山県では、お年寄りに「ハタンキョウ(巴旦杏)」の呼び名で親しまれていますが、一般には、「すもも」や「プラム」と呼ばれ、主に生食用として用いられています。「すもも」の主な産地としては山梨県で、その他、長野県、山形県、和歌山県、青森県、福島県、などがあります。
一方の「西洋すもも」は、プルーンと呼ばれていて、多くは、乾果として利用されています。国内の主な産地は、長野県、北海道、青森県です。
和歌山県内の産地
和歌山県内の産地は、かつらぎ町、紀の川市、田辺市、有田川町です。
大正時代に、県内でいち早くすももの栽培を導入したのは田辺市を中心とした西牟婁地域です。
ここは、「南高梅」の産地としても有名な地域です。温暖な気候を生かした早期出荷や、一部ではハウス栽培も行われています。主要品種は「大石早生」、「ソルダム」、「サンタローザ」、「シンジョウ」などです。特に「シンジョウ」は田辺市新庄で発見され、平成14年(2002年)に品種登録された期待の新品種です。
収穫量は、現在、県内で一番多いのがかつらぎ町で、市町村別生産量は全国2位です。次いで田辺市、紀の川市です。
今年は、3月の花の時期に低温でミツバチがあまり飛ばなかった影響で受粉が進まず、また、少雨だったため、実太りも進みませんでした。全国的にも不作と言われていますが、味はとても良く仕上がっています。
すももの最盛期は6月中旬から8月まで続きます。ジューシーで適度な甘みとさわやかな酸味がおいしい季節の果実をぜひご賞味ください。
品種と特徴
和歌山県産の主な品種と特徴をご紹介します。
すももの選び方
●縦に入っている切れ込みに対して、綺麗に左右対称の物で、色は全体にむらが無く、傷や打ち身のための変色部分が無い物を選びます。
●表面に白く粉を吹いたように見えるのはブルームと呼ばれるものです。果実から自然に分泌されている天然物質で無害なうえ、鮮度が良いものほどちゃんと付いているので、鮮度の目安にもなります。
●手に持って、ずっしりと重みを感じ、手に張りを感じるものを選びます。柔らかそうなものは避けましょう。
●熟すにつれ、すももの甘い香りが立ってきます。
すももの保存方法
●すももは乾燥しない様に新聞紙などにくるんでから袋に入れ冷蔵庫に入れておきます。なるべく早く食べるようにしてください。
●まだ青く、未熟なものは室温で追熟させます。しっかりと赤みを帯びてきたら食べ頃です。
おいしく召し上がっていただくには
●すももは皮の部分に酸味があり、それがアクセントになります。
皮にはポリフェノールなどの栄養も沢山含まれているので、なるべく一緒に食べるようにしましょう。
表面のブルームは食べる直前に水で洗い落とします。食べても害はありません。
●コンポートやジャムにすると、とても綺麗な紅いジャムが出来ます。タルトやケーキのトッピングの他、ヨーグルトにも合います。シャーベットやムース、スムージーなどもいかがでしょうか。
その他商品紹介など
・おいしく食べて和歌山モール〔和歌山食のポータルサイト〕
⇒ https://oishii-wakayama.com/
・プレミア和歌山(和歌山県優良県産品)〔商品紹介サイト〕
⇒ https://premier-wakayama.jp/
・わかやま紀州館〔和歌山県アンテナショップ〕
⇒ http://www.kishukan.com/ TEL: 03-6269-9434