わかやま食材テロワール 「キウイフルーツ」

キウイフルーツ3

今回の特集は、「キウイフルーツ」

  今回ご紹介するのは「キウイフルーツ」です。

 「キウイフルーツ」は中国原産の果物ですが、およそ100年前にニュージーランドで盛んに品種改良がおこなわれ、現在のキウイフルーツの原種が生まれたと言われています。

  日本では1970年代に、温州ミカンなど柑橘類の生産量が多くなり過ぎて価格が暴落したときに、転換作物として栽培されるようになりました。和歌山県でも、同時期に排水性・通気性の良い畑や山地・丘陵地の傾斜を利用してキウイフルーツの棚栽培を始めました。

 輸入物をあわせると、通年安定して流通していますが、国内産は、秋から冬にかけて収穫されます。

  令和2年産のキウイフルーツは生育も順調に進み、品質は良好に仕上がっています。和歌山県産キウイフルーツを是非ご賞味ください。

H30出荷量

平成30年産の和歌山県のキウイフルーツの出荷量は、2,750トン、愛媛、福岡に次いで第3位です。

県内の主な産地は、紀の川市、海南市、有田川町、かつらぎ町などです。

産地地図

和歌山県内の主要な産地:

紀の川市(1,780t)、海南市(430t)、有田川町(265t)、かつらぎ町(121t)

※( )内は平成30年産の出荷量

キウイフルーツの品種

 キウイフルーツはカラーバリエーションに富んだ果物で、果肉が緑色と黄色の2タイプが主に販売されています。また、最近では赤色の品種も開発されています。

●「ヘイワード」

 果肉は緑色。和歌山県で栽培されている主力品種です。

 ヘイワードは、スーパーなどで一般的に見かける品種です。大きくて表面に産毛があり、肌ざわりがざらざらとしていて貯蔵性にすぐれています。甘みと酸味のバランスが絶妙で、キウイフルーツらしいさわやかな風味が特徴的です。

キウイフルーツカット

●ホート16A (通称「ゼスプリ・ゴールド」)

 果肉が黄色で、表面がすべすべしていて、グリーンキウイより甘みが強く、酸味が少ないのが特徴です。愛媛県と佐賀県で栽培されています。

●「レインボーレッド」

 緑色の果肉の一部に赤みがあります。まだあまり流通していないめずらしい品種で、小さくて果汁が多く糖度は20%にもなります。静岡県、福岡県で栽培されています。

 

和歌山県産キウイフルーツ

「熟姫(うれひめ)」   紀の里農業協同組合

収穫1か月前の園地調査により、糖度13.5度以上の基準をクリアした厳選された園地から収穫されたキウイフルーツです。

・平成22年度には、優良県産品推奨制度のプレミア和歌山に認定

美味しいキウイフルーツの見分け方

 表面が綺麗で、傷んでいない物、部分的に柔らかくなったりしていないものを選びます。

 果皮の色は、濃すぎるものよりも明るい薄茶色のものがおすすめです。

キウイフルーツの保存方法

 ほとんどの種類のキウイフルーツは、木になったままでは熟さないので、硬い状態のものを収穫します。低温で温度管理すると長期保存ができます。

 和歌山県では、11月中旬に収穫したものを低温貯蔵(2度~4度)して、12月下旬から、順次追熟させて出荷しています。追熟処理は、エチレンガス(果物が成熟するときに発生する植物ホルモン)を利用しています。

 スーパーで売られているものは、少し硬めのものが多いので、硬い場合は、ポリ袋にバナナやリンゴなど、エチレンガスを出す果物と一緒に袋に入れて、(密封はせずに)20度前後の部屋に置いておくと2、3日で熟します。軽く握ったときにやわらかさを感じれば食べ頃です。

キウイフルーツの食べ方

 〇皮を剥かずハーフカットしてスプーンですくってそのままお召し上がりください。

 〇酸味とよく調和するサラダや、肉料理の付け合わせ、ケーキの具材など。

スプーン

キウイフルーツの栄養と効能

 キウイフルーツは、ビタミンや食物繊維などを豊富に含んだ果物です。

 特に、ビタミンCはたくさん含まれていて、100gあたりの含有率はグリーンキウイが69mg、ゴールドキウイが140mgと、果物の中ではトップクラスの多さになります。

 食物繊維は、グリーンキウイが2.5g、ゴールドキウイが1.4gとたくさん含まれていて、腸内環境の改善にも期待できます。

 たんぱく質分解酵素アクチニジンを多く含んでおり、肉や魚などのたんぱく質を分解する効果に優れています。そのため、生果はゼラチンを使ったデザートには不向きです。

 また、ヨーグルトに混ぜると整腸効果が期待されますが、アクチニジンの働きで苦みがでてくるので、すぐに食べるようにしましょう。

 食物繊維ペクチンは便通を促進し、消化酵素アクチニジンは胃もたれの解消に働きます。

                                                                                                     出典:日本食品標準成分表2015年版(七訂)

                                                                                                         からだにおいしいあたらしい栄養学 高橋書店より

作業スケジュール

作業スケジュール

和歌山県では11月中旬に収穫して低温貯蔵し、12月下旬より4月上旬まで、順次追熟処理を施して出荷しています。

キウイフルーツ豆知識

・キウイフルーツは枝についていたほうよりも花がついていた果頂部の部分のほうが甘い。

・キウイフルーツにぎっしり入っている種は約1,000つぶ。

・白い部分「果芯」は糖分が高くて、甘い。

その他商品紹介など

・おいしく食べて和歌山モール〔和歌山食のポータルサイト〕

  ⇒ https://oishii-wakayama.com/

・プレミア和歌山(和歌山県優良県産品)〔商品紹介サイト〕

  ⇒ https://premier-wakayama.jp/

・わかやま紀州館〔和歌山県アンテナショップ〕

  ⇒ http://www.kishukan.com/ TEL: 03-6269-9434

このページの先頭へ