わかやま食材テロワール 「桃」

今回の特集は、「桃」

桃畑加工済

7月1日は半夏生。いよいよ一年の折り返し地点となりました。

夏を彩る果実といえば、溢れる果汁と甘く柔らかい果肉、優しい香りに包まれた「桃」。

実は、和歌山県が、西日本第1位の出荷量を誇る「桃」の産地であることはご存じでしょうか。

今年の桃は、天候にも恵まれ、やや小ぶりながら順調に育っております。

和歌山の桃栽培の起源といわれている、県北部の紀ノ川流域にある紀の川市桃山町(旧 那賀郡安楽川(あらかわ)村)では、300年以上の栽培の歴史があります。

桃山町は、温暖で日照時間は長く、昼夜の寒暖差が少ない気候で、肥沃で水はけのよい土壌が桃の栽培に適していたため、品質の良い桃が販売されて評判を呼ぶようになりました。このため、明治時代には栽培地が近隣の村々にも広まることとなり、水田転換地や赤土の山畑地にも桃が植えられるようになりました。

「和歌山の桃」は、産地ごとに、「あら川の桃®」、「紀の里の桃」、「高津の桃」、「かつらぎの桃」ブランドとして販売しております。特に「あら川の桃®」は、和歌山県の代表ブランドとして全国に出荷されています。

一品種の収穫はおよそ10日間と非常に短期間です。収穫期間をご確認の上、お好みの桃をお召し上がりください。

 和歌山県産の桃

品種

収穫時期

大きさ

特徴

日川白鳳

日川白鳳

6月中~

6月下

230-270g 

平均240g程度

美しい形をしており、全体的に赤く色づき、熟すとやや黒ずんだ赤色になります。
果肉は非常にジューシーで、果汁が滴り落ちるほどです。
酸味が少ないので糖度が低め(11度程度)でも甘く感じます。

白鳳

白鳳

7月上~

7月中

230-300g 

平均265g程度

日川白鳳より大きく、果実は鮮やかな紅色で外観がとても美しい桃です。
知名度が高く、桃の王様といえば「白鳳」というイメージがあります。
果肉は緻密で繊維が少なく、果汁がとても多い。
酸味はあまりなく、甘みが強いのが特徴です。

清水白桃

清水白桃

7月中~

7月下

270-360g 

平均310g程度

「桃の女王」と言われる清水白桃は外観がきれいな丸型をしており、表面が乳白色で完熟しても他の品種のようにピンク色にはなりません。
繊細で上品な甘みと緻密で滑らかな、とろけるような果肉が特徴で、酸味は少なく、高貴な甘い香りが特徴の桃です。

川中島白桃

川中島白桃

7月下~

8月中

300-400g

平均370g程度

やや大玉になりやすい川中島白桃は、果皮全体に濃紅色に色づきやすい桃です。
果肉は白く、種の周りが真紅に色づくのが特徴です。
肉質は硬く締まっており、しっかりとした歯触りが感じられます。
酸味が少なく甘さがしっかりとあり、比較的日持ちがするのが特徴です。
(大きさは、着果量により幅があるそうです) 

農家の仕事

●土づくりと剪定 (秋から冬)

「桃栗三年柿八年」と言われますが、桃は他の果樹に比べて収穫できるまでの期間が短い反面、樹が弱りやすい特徴があります。

樹勢を保ち高品質な桃を生産するために、園地の土壌や樹の状態に応じて、秋から冬の間に施肥や深耕などをして土づくりします。

また、夏場に伸びた不要な枝を剪定し樹形を整えます。
 

●摘雷・摘花・摘果 (春)

大玉で糖度の高い桃を作るためには摘蕾と摘花は欠かせない作業です。

桃の成木は一般的に20,000個以上の蕾がついているといわれます。摘花
この中から品種や樹齢などを考慮し蕾を摘んでいきます。

そして花が咲く頃には授粉作業を行います。
ミスト機と呼ばれる花粉が噴霧される機械を使う農家もありますが、
ほとんどの農家は今でも毛はたきなどで手作業を行っています。

5月下旬には、青く幼い実の摘果作業が始まります。
ここでは目標着果数の2~3倍を残します。摘雷~摘果の作業は4周回にも及びます。
 

●ひとつひとつに袋掛け (春から初夏)

 袋掛けさらに摘果を終えた園地では、果実を強風や日差しからまもり、病害虫の被害の軽減を
 図るため、農家は遮光効果のある二重の専用袋を使い、一つ一つに袋掛けをします。

 収穫一週間前になると二重袋の外側を外します。

 あわせて、実太りを助け、十分に桃の実に光を当てるために、

 マルチシートを畑一面に敷いたり、剪定作業と摘葉を行います。

 こうして、この時まで遮光されていた実は、光が当たったところかこううん
 ら赤く色づき、「和歌山の桃」は、透き通った乳白の地肌に

 品種特徴の紅暈(こううん)を浮かびあがらせます。これが「和歌山の桃」の持ち味となります。
 

●収穫 (初夏から夏)

桃箱入り加工済 「和歌山の桃」は、樹で完熟させて、実の色、張り具合、
 固さで熟度を判断したうえで収穫します。
 非常に柔らかくとてもデリケートな果物であるため、
 収穫は習熟した人がひとつひとつ手で行います。
 早朝より収穫した桃は、その日のうちに新鮮なままお届けします。

美味しい桃の見分けかた

 色  : 色艶の良いものを選ぶ。ぼやけた色、黄色みがかかったものは避けたほうが良い。

 形  : 上から見てやや横長の楕円のものを選ぶ、左右のバランスが取れたものがベスト。

 大きさ:  大玉のほうが良い。

桃の味は収穫直前の天候によって大きく左右されます。収穫前の10日ほどの間に晴天が続く場合はいちじるしく糖度が上がります。

期待される機能性

桃は、カロリーが低い上に、食物繊維やビタミンEなどの栄養成分が豊富に含まれています。

桃の食物繊維には整腸作用のあるペクチンが豊富なので便秘改善に効果が期待できます。便秘は肌荒れやストレスにもつながるので、美容効果としてもよいでしょう。

カリウムは血圧を下げる作用があるので高血圧予防としても有効。

また、冷え性や二日酔いによいとされるナイアシンも比較的多く含まれています。

桃加工品の紹介

桃ジュースや桃ジャム等多数ございます。

その他商品紹介など

・おいしく食べて和歌山モール〔和歌山の食ポータルサイト〕

  ⇒ https://giftpad.jp/lp/miyaget_wkym/

・プレミア和歌山(和歌山県優良県産品)〔商品紹介サイト〕

  ⇒ https://premier-wakayama.jp/

・わかやま紀州館〔和歌山県アンテナショップ〕

  ⇒ http://www.kishukan.com/ TEL: 03-6269-9434

このページの先頭へ