スマ研究の歴史

幻の高級魚「スマ」研究の歴史(元祖養殖スマができるまで)

和歌山県水産試験場(平成24年より)
本家和歌山県

1 研究の背景

越冬スマの写真

和歌山県の海面養殖はマダイが主流となっていますが、えさ代の高騰などから養殖漁業者の皆様から成長が早く、しかも初期投資の少ない新しい養殖対象魚種の開発を望む声がありました。幻の高級魚“スマ”はマダイ用の生け簀をそのまま利用でき、成長も早いうえ、たいへんおいしいことから消費者の皆様からの人気が高まるものと期待できます。そこで、国立大学法人東京海洋大学、株式会社丸東とともにスマの卵から販売サイズに達するまでの技術開発に取り組みました。なお、和歌山県水産試験場では、このうち、養殖用スマの種苗を生産する技術開発を行いました。

和歌山県の「完全養殖スマ」【和歌山県串本町】

イケスの中で泳ぐ完全養殖スマ【和歌山県串本町】

2 研究体制

親魚養成・採卵

東京海洋大学

種苗生産

水産試験場
株式会社丸東

沖だし後の養成

東京海洋大学
株式会社丸東

3 研究の歴史

研究の歴史一覧
年度 実績
平成24年度 「スマ」の研究を開始
平成25年度
  • 日本で初めて、スマ人工種苗(人工的にふ化させた稚魚)の量産化に向けた技術開発に成功(1回で1,122尾を生産)
平成26年度から平成27年度
  • 日本で初めて、スマ人工種苗が海上生け簀での越冬に成功(500尾)
  • 平成27年11月1日、100尾程生残(全長40センチメートル)
  • 平成27年11月20日、身質が良好であることを確認
  • 平成28年1月16日、日本橋三越本店 吉川水産(東京)、阪急うめだ本店 まぐろ寺本(大阪)、和歌山マリーナシティ 黒潮市場(和歌山)の3店舗で販売(人工生産され、海上生け簀で越冬したスマとしては日本初)

「スマ完全養殖に向けて」の説明画像

4 PDF版(平成27年12月1日)のページへ

PDF版(平成27年12月1日)(PDF形式 143キロバイト)

5 スマ初出荷(平成28年1月14日)のページへ

スマ初出荷(平成28年1月14日)(PDF形式 285キロバイト)

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