治山事業

治山事業とは

森林は、根を張り巡らすことによって土砂の崩壊を防いだり、樹木で地表を覆うことで降雨による土砂の流出を防ぐ土砂災害防止機能を持っています。

また、根が張り巡らされていることで、森林の土壌はスポンジのようにすき間の多い状態になっております。そのため、雨を土壌の中に蓄えて、ゆっくりと放出することができ、洪水や渇水を防ぐ機能があります。これを森林の水源かん養機能と言います。

それら以外にも森林は強風を防いだり、津波や高潮の勢いを弱めたり、さまざまな役割を持っています。

治山事業とは、そのような森林の持つ公益的機能を発揮させ、山地災害から県民の生命を守るため、土木工事や森林の維持造成を行う事業です。

治山事業の種類

和歌山県は紀伊山地を中心とした比較的急峻な地域であり、山岳部での年間降水量は約3,500ミリメートルと高く、地形条件や気象条件としても山地が荒廃する要因が揃っています。

和歌山県では荒廃してしまった山地を復旧するため、以下のような治山事業を実施しています。

渓間工の写真山腹工の写真

森林整備の写真

アイコンをクリックすると詳細をご覧頂けます。

「後世に伝えるべき治山 ~よみがえる緑~」

治山事業は、事業完成後は周囲の森林と同化し、目立たなくなるものが少なくありません。そのような治山事業の重要性を広く皆さんに理解いただくため、「後世に伝えるべき治山 ~よみがえる緑~」として国土保全に大きく寄与した60箇所の治山事業が選定されました。

選定には、林野庁が主体となり、学識経験者からなる「後世に伝えるべき治山」選定委員会を設置して、技術、事業効果、地域への貢献、人々の記憶という点に加え、国民や関係者の視点が考慮されました。

和歌山県も、日高郡美浜町吉原地区で実施された治山事業が60箇所のうちのひとつに選ばれました。

煙樹ヶ浜松林保全に貢献した吉原地区治山事業(PDF形式 408キロバイト)

山地災害から身を守るために

和歌山県は夏から秋にかけて多くの台風が上陸、通過することから、豪雨等による山地災害が過去に多く発生しています。

そのような災害から身を守るために、ひとりひとりが日頃から備えておくことが重要です。

山地災害危険地区

山地災害危険地区とは、人家や道路、学校、病院等の公共施設に山崩れや土石流、地すべり等を引き起こす可能性のある地区のことです。

和歌山県では、山地災害危険地区の位置情報をわかやま土砂災害マップに掲載しています。お住まいになっている地域をチェックして、緊急の防災や避難計画に役立ててください。

また、山地災害危険地区ではないからといって、災害が起こらないということではありませんので、日頃より災害に対して細心の注意をお願いします。

わかやま土砂災害マップはこちら (外部リンク)

雨が降り出したら

雨が降り出したら、警報や土砂災害警戒情報、避難指示等に注意してください。災害の情報については、テレビ、ラジオの気象情報や気象庁ホームページ、和歌山県のホームページの土砂災害警戒情報や避難情報などで確認できます。早めの避難を心がけてください。

気象庁ホームページはこちら(外部リンク) 

和歌山県ホームページ土砂災害警戒情報はこちら(外部リンク)

防災わかやま(避難情報)はこちら(外部リンク)

山地災害の前兆

山地災害が発生するときには、下にあるような前兆が現れることがあるので、注意してください。

山地災害の前兆の画像R2

危険を感じたら

警報や前兆現象に関わらず、危険を感じたら直ちに地域の方と近くの避難場所に避難してください。その際、お年寄りや身体の不自由な方へのご配慮をお願いします。

山地災害防止キャンペーンについて

近年、局所的な集中豪雨による山地の崩壊、土石流、地すべり等の山地災害が多発し、多くの人命、財産に被害を及ぼしています。山地災害防止キャンペーンは、県民の皆さんの山地災害防止についての理解と関心を深めることを目的として、毎年梅雨時期に実施されています。

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