今号の「和」題
和 vol.53

今号の「和」題

旬の和歌山情報を
お届けします!

“WA!” TOPICS 01

熊野古道大辺路安居の渡し」が復活!
貴重な財産を後世へ繋げる

 世界遺産登録20周年を迎えた今年2月、熊野古道大辺路の「安居(あご)の渡し」が復活しました。安居は、現在の白浜町(旧日置川町)にあり、古くから大辺路の要所として発展。「安居の渡し」とは、大辺路の富田坂を下った先にある安居の集落から仏坂に向かうため、日置川を渡る渡し舟のことを言い、大辺路の中で唯一、舟で渡る熊野古道です。

江戸時代には既にあったとされ、熊野三山への参拝者だけでなく、住民も日常生活の中でも利用していたとされていました。しかし、利用者減少に伴い、1950年頃には運航が途絶えてしまいましたが、その後、旧日置川町に舟が寄贈されたことを契機とし、2005年地元有志により「安居の渡し保存会」を発足。一昨年の利用者は延べ1万人を突破するなど多くの声にボランティア体制で応えていたが、船頭の高齢化や資金難などの理由から、昨年から再び休止されていました。

昔ながらの舟で日置川を渡る様子

 世界遺産登録20周年を迎え、地元のヒノキで作られた乗船手形を手に、昔ながらの舟で清流・日置川を渡り、大辺路踏破を目指す利用者増加に期待が寄せられています。

問い合わせ/白浜町日置川事務所産業建設係

電話/0739-52-2302
“WA!” TOPICS 02

北山村原産の「じゃばら」で村を元気に!
新たな加工施設が完成!

 日本で唯一の飛び地村・北山村で、一本の原木からスタートしたじゃばら栽培は、今や村の産業を支える特産品に成長しています。「邪(気)をはらう」ところから名前がつけられた「じゃばら」は、村では昔から正月料理にかかせない縁起物の食材とされていました。糖度が高く、苦酸っぱい中にもまろやかな風味があり、果汁が多いことが特徴です。また、じゃばらの果汁には、ビタミンA、ビタミンCの他、「ナリルチン」という成分が他の柑橘に比べて突出して多く、ゆずの6倍、カボスの27倍もの量が含まれています。

北山村で栽培されるじゃばら

 毎年およそ100トンの果実をジュースやジャムなどに加工し、全国へ出荷している北山村に、令和5年11月に新たな加工施設が完成しました。老朽化していた旧施設に代わるものとして、ふるさと納税も活用し建設。これにより生産量の向上だけでなく、これまで外注していた工程も村内で対応が可能となり、多様なニーズへの応対や、より品質の高い商品開発にも期待が寄せられています。加工施設は株式会社じゃばらいず北山が運営しています。

問い合わせ/北山村役場地域事業課

電話/0735-49-2331

問い合わせ/(株)じゃばらいず北山

電話/0120-928-933