モデル事例集「川野英子」

「親も子も、ともに育てあえる街づくりに向けて」

和歌山県学童保育連絡協議会

会長 川野 英子さん(海南市)

和歌山で学童保育の輪を広げたい

川野さんの写真

川野さんは、“りぃぶる”の「託児ルーム保育者養成講座」を受講し、親子の居場所づくりなどの子育て支援や託児事業などに携わるうち学童保育にも取組むようになりました。現在代表を務める「NPO法人のびのびキッズ」は、海南市の委託事業として市内4か所で学童保育を運営し様々な取組を行っています。
他府県の学童保育研修会に参加するうち、情報の共有や指導員同士の交流と専門性の向上のためには、県レベルの協議会が必要と全国学童保育連絡協議会に相談。1年間の準備期間を経て、平成23年6月田辺市で結成大会を開催しました。現在、学童保育指導員と保護者も含めて32団体と39人の個人会員で運営し、会報の発行や県内を5ブロックに分けた研修会と、年1回県全域の研修会を開催しています。
県内の学童保育所数は現在176か所、そのうち行政運営が24か所、NPO法人など民間委託が122か所あります。利用児童数は5720人にものぼり、ここ数年で利用が大幅に増えたそうです。活動内容は地域やその運営団体によってそれぞれ違いがみられ、地域格差が否めない点もあると言います。連絡協議会では、こうした学童保育の課題解決や指導員の情報共有を行えるように活動しています。

地域全体で子どもを育てていきたい

昨年8月子ども・子育て関連3法(補足)が可決され、市町村に学童保育の設置を義務づける、現行小学3年生までの対象を6年生まで拡大するなど様々な改正が見込まれています。このことから川野さんは、学童保育の環境が良い方向に進むのではないかと期待しています。また、指導員の雇用環境という視点からみると、県内の指導員の多くが中高年女性のパートタイマーといった不安定な雇用状態やボランティアであるのに比べ、他府県では若者や男性が安定した職業として働いている現状があり、指導員の身分保障や専門性の向上についても今後改善が必要だと考えています。
最近は、共働き、ひとり親家庭などが増え家族の形も多様化し、長時間子どもを預かるケースが増えているそうです。県内では、保護者の意見が反映され保育時間が延長された所もあります。保育時間が延長し子どもとの関わりがより深くなったことで、川野さんは「子どもは、先生や親にはいい子に見られたいと思いがちで、学童保育で素の自分を出せるという子もいる。そうした子どもの気持ちを指導員が受けとめ、保護者との橋渡しをしながら寄り添っていける環境づくりが不可欠」と話されました。
最後に、「子どもは地域全体で『育て合い』をしていくもの。現在は年齢によって支援者や担当する機関などが個々に分かれているが、それぞれ出産後から就学前を含む学校、地域などすべての大人が連携し、ともに育てるまちづくりをめざしたい」と述べられました。

(補足)子ども・子育て関連3法:平成27年4月からの本格的スタートをめざす。(1)子ども・子育て支援法、(2)認定こども園法の一部改正、(3)児童福祉法等の改正予定。
(センターニュース第57号より、一部修正して掲載)

情報

和歌山県学童保育連絡協議会(のびのびキッズ亀川学童内)

和歌山県海南市且来272
TEL、FAX:073-484-2922

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