モデル事例集「伊藤幸子」

「人生、知らないことは面白い!-さびない人生の原動力-」

熊野百間渓谷自然学校

校長 伊藤 幸子さん(田辺市)

自然を守り、活かしたい

伊藤さんは平成19年に熊野百間渓谷自然学校を設立。校長として親子や子どもを対象に様々な自然体験教室やイベント、ガイドツアーなどを行っています。また各地で体験教室の指導や講演を行い、自然体験や木工教室などを通じ緑育活動にも携わっています。
十数年前に和歌山に移住、紀伊半島の豊かな自然に魅せられ語り部活動などを行っていた頃、地元の人から大塔村の自然を活かしたいと相談され、自然学校を立ち上げることになりました。事務局運営は主に夫と二人で担っていますが、イベントは地域の施設を活用し語り部メンバー、インストラクター仲間など多くの協力者と行っています。
伊藤さんの活動の原点は自身の子育てでした。読み聞かせや子ども劇場などの運営に携わるなかで保育士資格を取り、学童指導員としても子どもと関わるようになりました。そして、子どもがもっと自然と触れ合える機会を、と自然観察指導員や青少年リーダーなどを経験し活動の幅を広げてきました。平成7年には森林インストラクターに登録、当時女性がまだ少なかった分野でインストラクターとしても活動されました。
伊藤さんの活動の軸はいつも『子ども』。子どもに本物の自然を体験させることでいのちの大切さを伝え、家族で自然を学ぶ機会をつくりたい、またふるさとに子どもたちの笑顔や元気な姿を届けたいという思いで活動を続けています。

新たな世界へ 迷わずチャレンジ

現在65歳の伊藤さんの原動力は、『知らないことは面白い』。興味を持ったらその世界に入って学んでみる。そうした生き方が新たな活動や人との出会いを生み、『現在(いま)』につながっていると言います。「私たちの世代は、戦後の激しい社会変革のなかでドラマのような人生を送ってきた。そうした経験があるからこそ、今も錆びない人生を送れるのだと思う。これからもできる限り活動を続けていきたい」と話されました。
活動拠点である熊野(いや)や百間渓谷周辺は過疎化が進んでおり、一昨年の紀伊半島大水害でも大きい被害を受けた地域です。いまだ復興途中の場所もあり、その状況を見ると当時より悲しみが込み上げてくることが増えたと言います。今後はこの豊かな自然を守りながら、若い世代も生業を持ち安定した暮らしができる地域づくりや活性化が必要だと考えています。今後も、伊藤さんの活動は様々な可能性を生み出しながら広がっていくことと思います。
最後に、これからシニア世代を迎える人たちに「知ること、学ぶことの面白さを忘れずに様々なことにチャレンジしていってほしい」とメッセージをいただきました。

(センターニュース第57号より、一部修正して掲載)

情報

熊野百間渓谷自然学校

〒646-1101 田辺市鮎川597-59
TEL、FAX:0739-49-0434
メール:kumanno.hyakken@gmail.com
URL:http://www.aikis.or.jp/~kumanohyakuken/(外部リンク)

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