イベントレポート 魅力ある女性リーダー養成講座
講座・イベント情報
イベントレポート
講座名
魅力ある女性リーダー養成講座
Part1:リーダーシップ講座&ロールモデルによるパネルディスカッションと交流会
Part2:スキルアップ講座「アサーティブコミュニケーションを学ぼう」
講師
Part1:講師:本庄 麻美子さん(和歌山大学経済学部准教授/キャリアコンサルタント)
パネリスト:山下 美沙代さん(株式会社早和果樹園 総務人事部 部長)
上本 賀代さん(株式会社サイバーリンクス 総合管理部 総務部 部長)
松本 千寿さん(社会福祉法人 喜成会 特別養護老人ホーム喜成会 看護主任)
Part2:講師:谷水 美香さん(ヒューマン・トータルバランスサポートりんと代表/アサーティブコミュニケーショントレーナー/精神保健福祉士)
開催日時
Part1:令和7年8月26日(火)10:00~17:00
Part2:令和7年9月26日(金)10:00~17:00
場所
和歌山県ジェンダー平等推進センター“りぃぶる”会議室A
内容
管理職やリーダーをめざす女性が社外で研鑽を積み、人的ネットワークを構築することを目的に本講座を開催しました。
<Part.1>
最初に講師は、日本は、世界で類をみないスピードで少子高齢化が進み、高齢者が多く若者が少ない社会になっている中、女性リーダーの育成が求められていると話されました。そして、このような状況で経済を発展させやすい働き方として、「なるべく男女ともに働く」「なるべく短時間で働き、労働時間が短くなった分を家族での会話の時間に充て、消費活動をしていく」「なるべく違う条件の人たちをそろえる」という3点を挙げられました。
さらに、人生100年時代を迎え、長寿化の進行により人生の在り方が根本的に変わり、「教育→仕事→引退」という人生から、 転身や複数のキャリアを経験し、本業以外に副業やボランティア、地域活動などに関わりながら働く「マルチステージ」の人生の形が必要であり、生涯を通じて「変身」を続ける覚悟が問われると言ってよいと話されました。
また、講師は、これからの時代に必要な「サーバント・リーダー」の要素についても説明され、他者に対する思いやりや奉仕の気持ちが先にくることが重要であり、「傾聴」、「共感」、「癒し」の資質は、女性の方が持っていることが多いと話されました。また、リーダーシップのカギとなるのは、「信頼」であると話されました。
続いて行われたパネルディスカッションでは、管理職として働く3人の女性が自身の現況やこれまでの人生を振り返り、仕事と育児の両立などにより得た様々な経験を語ってくださいました。
参加者から、職場における管理職としての取組について質問があり、「部下や相手の話は傾聴するよう心掛けている」「相手をよく観察し、職場の仕事がスムーズに進むように工夫している」「目標を定めた上で、その進捗状況を細やかに確認するようにしている」など、リーダーとして大切な心がけについて答えられました。
その他、参加者との意見交換も活発に行われました。
参加者からは「本庄先生のお話、進行が楽しく、あっという間でした。」「とても良い一日となりました。過去の自分を振り返る・将来の自分について考えることができました。」「頑張る女性、働く女性と社外での関わりを持てることができて、モチベーションに繋がりました。」「今できることからやっていこうと思いました。自己管理も大切にしたいです。内容はとてもわかりやすく、他の人との交流もあり、有意義な時間を過ごせました!」「リーダー像について考えが変わりました。今まで思っていたことが180°変わりました。貴重なお話をたくさん聞けたので、明日から実践できるように頑張りたいと思います。」「三人のパネリストの方のご意見や、グループでの話し合われた内容の一つ一つが素晴らしく、もう少し早くこのような会に参加したかった。」「リーダーシップからイメージするものと、本来の意味が違うことを知りました。カリスマ的なものではなく、もっと身近で自分でも少しずつ実践していけるような内容もあり、たいへん勉強になりました。」などの感想をいただきました。
<Part2>
最初に講師は、アサーティブとは自他尊重の対話によるコミュニケーションのことで、自分と相手の自己表現の権利を大切にした上で成立するものであり、相手の真意を意識しながら聞いて、必要なときに自分の要望や提案を伝わるように話して問題解決をしていくというシンプルなスキルとコミュニケーションの形であると説明されました。
また、人のコミュニケーションのくせの型には、「攻撃型」…自分の言い分を理詰めで押し通す、「受身型」…自分の意思を伝えない、「操作型」…直接相手に伝えず、遠回しな表現をしたり、人を介して察してもらおうとするの3つがあるが、自分の考えや要求を相手に率直に伝え、相手の言い分にも耳を傾け、相手と一緒に考える「アサーティブ型」を取り入れると自らの新しいコミュニケーションのスキルアップにつながると説明されました。
アサーティブネス実践のための心構えとしては、「誠実」(常に自分の気持ちに正直になること)、「対等」(相手と自分に敬意を払う。人によって極端に態度を変えない。立場や役割に上下関係があっても、それは違いであって、人としての優劣ではないこと)、「自分側の責任」(コミュニケーションの責任は自分と相手と半分ずつあること)、「率直」(伝えたいことは短く簡潔に、なるべく相手の顔を見ながら伝えること)が重要であると説明されました。
そして、参加者は自分の経験を基に、講師からアドバイスを受けながらロールプレイングを行いました。どんなことが起こっているか、問題は何かという【事実】を明確にし、事実に対しての自分はどう感じているのかという【感情】を言語化し、【要求/ 提案】として相手に対し1つだけ具体的に現実的に今後どうしてほしいかと伝える。という順番で、参加者それぞれの課題に当てはめながら多くの時間をかけて深く実践しました。
参加者からは「アサーティブコミュニケーションの大切さ、本質に気づけました。自他尊重の対話をこれから心がけていきたいと思いました。」「実際の課題をロールプレイで実践することで、活用しやすいと感じました。お互いの悩みに共感し、横のつながりもでき、良い機会となりました。」「先生の伝え方や受講者への心遣いを学ばせていただき、少しでも近づくことができるよう、明日から実践していけたらいいなと思っております。」「社内での悩みにピンポイントでハマる研修だったので、受講できて良かったです。ロープレもできたことで伝えたいことを伝える練習もできて、伝えるハードルも下がった気がします。受講した内容は社内でも共有したいと思います。」などの感想をいただきました。
(Part.1 8月26日)講座の様子
(Part.2 9月26日)講座の様子






