イベントレポート“りぃぶる”語り合い広場「ジェンダーに出会って生きやすくなった!」
講座・イベント情報
イベントレポート
講座名
“りぃぶる”語り合い広場「ジェンダーに出会って生きやすくなった! 」
講師
アルテイシアさん(作家・頌栄短期大学非常勤講師 )
開催日時
令和7年8月30日(土)13:30~15:30
場所
和歌山県ジェンダー平等推進センター“りぃぶる”会議室A
内容
進学校をはじめ各種学校での授業や各地の講演会で人気の作家・アルテイシアさんをお招きしました。
アルテイシアさんは、とても元気に軽妙かつ歯に衣を着せぬ語り口でスカッとしたお話を展開され、あっという間の2時間でした。
講師は、大学時代や就職後の自身への容姿差別やハラスメント体験を紹介し、当時はその原因が自分にあると思い込んで落ち込んでいたが、ジェンダーを知って、それは自分に原因があるのではなく差別をする側に問題があるということがわかり、ずいぶん生きやすくなったと話されました。続いてジェンダーについて、生まれた時にわりあてられた性別=SEXに対して、社会的、文化的に作られた性別がジェンダー=GENDERだとわかりやすく説明されました。また、アンコンシャスバイアスについて、誰にでもあるもので「〇〇子ちゃんは女の子だけど成績がいい」など無意識にほめ言葉として言いがちだが、「女の子だけど」は要らないと指摘され、自分も同様なことを言う可能性があるからこそ、「自分も差別するかもしれない」と思いながら常に平等感覚をアップデート(更新)する必要があると語られました。
次に、マジョリティ(多数派、社会的強者)について、マジョリティは常に自分の持つ特権に気づきにくいので、男性はその自覚を持つことが必要だとし、男性が“徒競走”だと思っているものは、女性には“障害物競走”(女性への差別、セクハラ、家事育児等の負担が障害物)だと説明されました。そのため、男性は知識を積極的に学び、有害な“男らしさ”を学び落とすことが大切だと話されました。
誰でも、知識や平等感覚をアップデートする必要があり、ジェンダーを知って差別に気づく感覚を常に更新すると、自分が差別やハラスメントにあった時は、自分の心と身体を守れると同時に、怒ったり、切り返したりできるようになる。差別発言をしないための様々なポイントも、「性別に結びつけず、そのまま言う」、「自分では変えられないものについて言及しない」などと教わりました。
参加者の感想には、「知らなかった情報、知識を得ることができた。自分が悪いとか女が悪いとか思う必要がなく、ジェンダーを学んで行動を選べることを知ることができた。」や「わかりやすくて、納得できる(ふにおちる)ので、自分の経験や思いを言語化して頂きました。うれしいです。」などがあり、皆さんの期待を裏切らない、それぞれの“モヤモヤ”がスッキリ晴れる講座となりました 。
会場の様子 アルテイシアさん