イベントレポート 「みんなに男女共同参画」提案事業 身近に起こりうる性被害 ~大切な子どもたちを守るために~

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イベントレポート

講座名

「みんなに男女共同参画」提案事業 身近に起こりうる性被害 ~大切な子どもたちを守るために~

開催日時

令和5年12月16日(土) 14:00~16:00

場所

和歌山県男女共同参画センター 会議室A

企画・運営

ココニハ&ファースト・ステップ (代表 平野 京子)

内容

 性別にかかわらず、だれもが性被害に遭う可能性があることや、「性的グルーミング(大人が性的な行為を目的に子どもに近づき、手懐ける行為)」など、子どもへの性暴力について知り、私たちができることを共に考えることを目的に、大学では対人援助学を教え、児童自立支援施設で性教育講師として子どもたちと向き合う、あかたちかこさんを講師に迎え、セミナーを開催しました。

 講師は、すでに加害者となってしまった子どもは、自身が被害を受けていることが多く、性加害者が加害を繰り返させないため、その被害をどう着地させるかが課題だと話されました。 

 被害の大きさは、それを受けた本人が決めることであり、援助者がそれを大きく扱ってしまうことで、被害を受けた本人を潰してしまうこともあるという。私たちは、被害を受けた人の気持ちは分からないということ、事実の共有も難しいことを、しっかり心に留めておくことが大事だと話されました。

 また、「見知らぬ誰かに夜道で襲われる」「露出度の高い服を着ているから被害にあう」など、被害者に落ち度があるというレイプ神話と言われる間違った思い込みを持つ人も多い。しかし、加害者は顔見知りや信頼している人が多く、明るい時間帯で家や学校など屋内での被害が多いのが現実であり、そのような知識を持ち、被害にあわないためにどうするかという視点も大事ではあるが、加害者を生まない社会をどう構築するか、加害をさせない、しない人にどう育てるのかといった、社会の抱える問題に改めて気づかされた。そして、援助者は自分をベストな状態に保つことが大事で、「支援をいつやめてもいい」「ゆっくり休む(働き過ぎないこと)」「“なあなあ”で受け入れず嫌なことは嫌だとはっきり言える」ことも必要だと話されました。

 参加者からは、「現場の最先端で働く方の話は重みがあって貴重で、とても深くわかりやすかったです。支援者へのアドアイス、休む、加害者を生まないために、柔軟性や自由さをもつことなど、とても共感できました」「援助者として自分がどうあるべきかについて、改めて考えるきっかけになった」といった感想が寄せられました。

 続いて、性暴力救援センター和歌山(わかやまmine)の発足から携わってきた、県子ども・女性・障害者相談センター職員の奥田さんと、現相談員の坂口さんから、和歌山県での性被害の現状や支援についてお話がありました。

 和歌山県立医科大学附属病院内に設置されてから10年、医療との連携、弁護士や警察、被害者支援センター、カウンセラーとの協力体制がきちんと機能されていることや、相談も医療も24時間体制になったことなどの説明があった。ただし、現在は対象者が女性に限られており、男性やLGBTQの方の被害も視野に入れていくことが今後の課題であると述べられました。

 参加者からは、「相談件数は増加傾向にあり、必要な支援を受けることができるネットワークがあること、被害者にとって、支援が受けやすいように整っていると感じた」との感想が寄せられました。

        性被害様子1  性被害様子2

                        講座の様子

   

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