県民の友 9月号トップページへ

掲載内容



県政最前線 紀伊半島大水害から10年 かけがえのない命を守るために

問い合わせ:県庁危機管理・消防課 電話073-441-2273
県庁防災企画課電話073-441-2271

 10年前の平成23年9月、紀伊半島を襲った台風12号は、県内各地に甚大な被害をもたらしました。
 県では、この紀伊半島大水害との闘いの経験や東日本大震災などへの職員派遣で得た知見を活(い)かしながら、将来の自然災害から県民の命を守るため、きめ細かく、さまざまな観点からの防災対策に全力で取り組んできました。
 県民の皆さんも、いざというときに落ち着いて行動できるよう、日頃から災害情報を確認するなど、準備をしておきましょう。

紀伊半島大水害慰霊碑を前に祈る住民(今年10歳のお孫さんと祖母)の様子
お話を伺いました 新宮市熊野川町在住 内野井 美津惠 さんの画像
新宮市熊野川町在住
内野井 美津惠 さん

 当時、大雨は続いていましたが、家の下の道路が浸水したことはなく、まして道路より高い場所にある我が家が浸水するとは思っていませんでした。それでも、川の水が溢(あふ)れて、9月3日の夕方には道路が浸水し、近くの避難先への避難も難しかったので、大急ぎで荷物を2階へ上げて、家族も垂直避難をしました。そのとき、避難の持出品を準備していたのに、慌てていたので1階へ置き忘れました。その日の深夜、2階まで浸水が進むなか、暗闇の中で近所の方の手こぎボートで救出されました。ダム放流のサイレン音が鳴り響き、出産予定日間近の娘を気遣いつつ避難した経験は恐怖でしかありません。災害時には、避難準備をして焦らず早めに判断したり、地域の方々と助け合える関係を築いておくことが大切だと思います。



▲このページのトップに戻る