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掲載内容

空き家は、放置すると劣化し、資産価値も損ねてしまいます。また、近隣にも迷惑をかけ、税金も上がるなどさまざまなデメリットがあります。損をしないよう、空き家について考えてみましょう。


なるかもしれません
実家の相続、親の施設への入所などさまざまな理由で空き家は発生しており、ある日突然あなたが空き家の所有者(管理者)になるかもしれません。
家は人が住まないとすぐに劣化が始まってしまいます。空き家の所有者(管理者)になった時にどうするのかを、事前に考えておきましょう。

空き家を取得した理由の半数以上が「相続して取得」となっています。(令和元年国土交通省調査)
子供世代などが困らないよう、権利関係の確認や現状に合わせた登記の変更、今後の方針などを関係者(相続人)で話し合い、相続に備えましょう。


建物の基礎、外壁などのひび割れ、雨漏りなどの劣化や不具合の状況は、建築士などが建物を調査する制度(インスペクション制度)を利用してみましょう。建物の状態が把握でき、安心した取引にもつながります。


適切に管理されていない空き家は、瓦や外壁が飛散し、悪臭を放つなど近隣の迷惑となることがあります。空き家を所有し続ける場合は、建物が老朽化しないように換気・掃除などのメンテナンスや、傷み具合のチェックなども定期的に行いましょう。
当面使う予定がない場合は、賃貸も有効な活用のひとつです。賃貸収入も期待でき、人が利用することで建物の劣化を防ぐことができます。
空き家の耐震化やリフォーム、除却、賃貸住宅用改修などの支援制度を活用できる場合があり、相談会で紹介をしています。
次のように空き家の状況確認が難しい場合は、親戚や管理代行サービスの業者に依頼するなどして適正な管理を行いましょう。
・年に1回程度も清掃、見回りに行けない
・誰にも管理を頼んでいない
・どのような状況か把握していない


将来使う予定がなければ、売却も検討しましょう。老朽化が進むと売却しにくくなります。また相続した空き家を一定条件下で売却した場合は、税制優遇される制度もあります。
老朽化が進み利用が難しい。そんな場合は解体を考えましょう。使う見込みのない空き家は、解体することも有効な選択肢です。


空き家管理活用マイスター 地道 邦治 さん[(公益社団法人)和歌山県宅地建物取引業協会]
近年、空き家を処分したいという相談が増えています。しかし、管理されていない空き家は傷むのが早く、資産価値がどんどん下がってしまいます。将来売却を検討している方は良い状態を保っておくことも大切です。
まだ空き家をどうするか決まっていない方は、ぜひ県の「空き家なんでも相談会」を利用してみましょう。相談会ではそれぞれの実情に応じて、どうすれば良いかを提案しています。

空き家なんでも相談会・セミナー開催

空き家に関する無料相談会を県内各地で開催しています。実家の相続や処分、管理・予防方法、支援制度の紹介など、相談内容に応じて専門家と行政が対応しますので、空き家対策を考えている方はご利用ください。
月 | 日時 | 場所 |
5月 | 11日(火)13:30〜16:00 | 東牟婁振興局(新宮市) |
16日(日)13:30〜16:00 ※セミナー 13:00〜13:30 | 県立図書館(和歌山市) | |
19日(水)13:30〜16:00 | 那賀振興局(岩出市) | |
20日(木)13:30〜16:00 | 日高振興局(御坊市) | |
21日(金)13:30〜16:00 | 伊都振興局(橋本市) | |
27日(木)13:30〜16:00 | 上富田町役場 | |
6月 | 4日(金)13:30〜16:00 ※セミナー 13:00〜13:30 | 古座川町中央公民館 |
15日(火)13:30〜16:00 | 広川町役場 |


空き家予防に関する冊子配布中!
県庁建築住宅課、振興局建設部、市町村の空き家相談窓口、相談会場などで配布していますので、ぜひご覧ください。