県民の友 7月号トップページへ

掲載内容




IR誘致で広がる和歌山の可能性
問い合わせ:県庁IR推進室 電話073-441-2334
 和歌山県はマリンスポーツやマリンレジャーが満喫できるほか、高野山や熊野古道、温泉、美しい海岸線といった魅力ある観光資源が豊富にあるという強みを生かし、IR(統合型リゾート)の誘致をめざしています。
IR(統合型リゾート)の誘致
IR(統合型リゾート)とは
IRの関係の図 IR(統合型リゾート)は、単なるカジノホテルではなく、会議場や展示施設、ホテルに加え商業施設や劇場などが一体的に整備される民設民営の複合的な観光集客施設です。
 昨年7月に施行されたIR整備について定めた法律では、「適切な国の監視及び管理の下で運営される健全なカジノ事業の収益を活用して地域の創意工夫及び民間の活力を生かした特定複合観光施設区域の整備を推進することにより、国際競争力の高い魅力ある滞在型観光を実現する」とされています。
候補地 「和歌山マリーナシティ」
マリーナシティの航空写真 県では、当初、IRの候補地として「和歌山マリーナシティ」「コスモパーク加太」「旧南紀白浜空港跡地」の3カ所を事業者に示しましたが、投資意向のある全ての事業者の関心が和歌山マリーナシティに集中したため、候補地と決定しました。
 事業者からは、「関西国際空港から近い」「京阪神へのアクセスが良い」「造成済で、すぐに着工が可能」「マリンスポーツ・マリンレジャーの聖地である」ことが高く評価されています。
なぜ、IRが必要なのか
 1970年代まで、和歌山県の県内総生産は全国順位の中位を推移していましたが、日本の産業構造が大きく変化する中、和歌山県では大きな転換がなされず、その順位を下げてきました。
 こうしたことから、さまざまな分野の企業誘致や県内産業の振興に取り組んできた結果、県内総生産は持ち直しつつありますが、今後、和歌山県がさらに発展していくためには、これまでの取組に加えて新たな試みが必要です。
 世界の潮流としてツーリズムが注目されるなか、IRは滞在型観光の核として本県の観光振興に貢献します。また、その投資額は非常に大きく、多くの職種で雇用の増加が見込まれ、経済活性化の起爆剤となりえます。
 さらに、新たな雇用により定住者が生まれるため、IR誘致は人口減少対策としても大いに期待されるところです。
IRによる経済効果
 県では、大阪にIRができることを想定の上、経済効果を算出しました。
 投資額は、下の表のとおり、建設投資額が約2,800億円に上るなど大きな効果が期待できます。
 一方、この投資額を上回る投資意向を示す事業者もいることから、事業は十分成り立ちうると考えています。

IR来場者数
(県観光客総数※H27年度)
約400万人/年
(約3,340万人)
建設投資額 約2,800億円
経済波及効果(運営等)
(県内総生産額※H27年度)
約3,000億円/年
(約3.53兆円)
雇用創出効果(運営等) 約2万人
矢印
トマトのマーク 農林水産業 約18億円
(約400人・0.9%増)
食べどころのマーク 飲食サービス 約246億円
(約5,600人・21.5%増)
カートのマーク 商業 約126億円
(約2,900人・3.5%増)
ビルのマーク 宿泊業 約360億円
(約3,100人・42.5%増)
電車のマーク 鉄道・バス・タクシー・運輸
・旅行業等 約94億円

(約450人・2.3%増)
家のマーク 不動産 約116億円
(約200人・3.6%増)
お金のマーク 金融・保険 約62億円
(約320人・3.0%増)
人のマーク 警備・清掃等 約34億円
(約460人・3.5%増)
レンチのマーク 機械修理等 約35億円
(約160人・4.6%増)
工場のマーク 廃棄物処理 約27億円
(約340人・10.6%増)
関西圏に2カ所のIR誘致は可能なのか
 日本で認定されるIRは「当面3カ所以内」とされています。
IRの相乗効果の図  大阪でも「大阪・関西万博」の開催決定を追い風にIR誘致を強力に進めており、関西に二つは認定されないという心配の声も聞かれます。
 しかし、法律には「地域バランスを考慮する」との項目はなく、また、国が主催する法律の説明会でも地域バランスは考慮しないとの考え方が示されています。
 また、事業者からは「近くに複数あった方が相乗効果があって良い」との意見があり、実際、国がIR導入に向けてお手本の一つとしたシンガポールでは、車で約30分の距離に二つのIRが運営されています。
2010年に2つのIRが開業したシンガポールでの効果(※1)
2009年 2010年 2つのIRが開業 2014年 対2009年比
外国人旅行者数 968万人 マリーナ・ベイ・サンズの写真 リゾート・ワールド・セントーサの写真
マリーナ・ベイ・サンズ      リゾート・ワールド・セントーサ
(※2)
1,510万人 156%
外国人旅行消費額 1.00兆円 1.86兆円 186%
外国人旅行消費額
(エンターテイメント費用)
158億円 4,586億円 2,897%
国際会議開催件数 689件 850件 123%
(※1)特定複合観光施設区域整備推進本部事務局資料より和歌山県作成    (※2)本写真の著作権はゲンティン・シンガポール・リミテッドに帰属します



▲このページのトップに戻る