第3回わかやま環境大賞表彰式

1 表彰制度の目的

環境の保全に関する実践活動が他の模範となる個人又は団体を表彰し、その活動事例を広く県民に紹介することにより、県民の環境保全に関する自主的な取り組みを促進することを目的としています。

2 表彰式の日時及び場所

  1. 日時 平成16年6月2日(水曜日) 午後1時30分から午後2時
  2. 場所 和歌山県民文化会館 小ホール
  3. その他 表彰式終了後、環境月間記念講演会があります。

講師:井伊 博行 氏

演題:「地下水から水質保全を考える~金鉱探しから飲み水まで~」

3 受賞者一覧

20件の応募の中から「わかやま環境賞選考委員会」による選考を経て知事が決定。
 

(1)わかやま環境大賞

はしもと里山保全アクションチーム

(2)わかやま環境賞

(3)わかやま環境賞特別賞

わかやま環境賞選考委員会名簿
役職 氏名
和歌山県商工会議所連合会常任幹事 尾﨑 武久
元和歌山県教育委員会委員 加藤 容子
和歌山大学助教授 神吉 紀世子(会長)
和歌山県生活学校連絡協議会長 小林 貞子
和歌山県環境生活部長 津本 清

「わかやま環境大賞」候補者の選考について

 平成16年の「わかやま環境大賞」に県内各地で環境保全活動をされている個人や団体、事業者、学校といった様々な分野の方々から応募がありました。

 応募のあった活動については、美化活動、環境再生活動、教育・啓発活動、環境保全に役立つ技術の開発といった多様な内容のものでした。

 これらの活動は、どれも環境保全上有益なものと認められるものですが、本表彰制度の目的が、「環境の保全に関する実践活動が他の模範となる個人又は団体を表彰し、その活動事例を広く県民に紹介することにより、県民の環境保全に関する自主的な取り組みを促進すること」から、

  1. 活動が多様な立場の人々の参加を得た広がりを持つものであること、
  2. 活動が継続的なものであること、
  3. 活動に特色があること、
  4. 環境保全への効果が現れていることを基準に判断
     

し、次のとおり選定しました。

この表彰を契機として、環境保全活動の環が、県民の皆様方に広がっていくことを希望します。


1 わかやま環境大賞 はしもと里山保全アクションチーム

2 わかやま環境賞  串本愛舟会

  飯森 矩子

  海南市立東海南中学校 平成15年度卒業生

  わいんエコプロジェクト実行委員会

  ウインナック株式会社

3 わかやま環境賞特別賞 古座川町高池婦人会

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わかやま環境大賞

(1)受賞者
 はしもと里山保全アクションチーム

(2)評価
 里山の保全活動にいち早く取り組み、かつ、その活動が長期間継続している。
 また、その保全活動の内容も、雑木林の保全、棚田の維持保全など多様な内容のものである。
 さらに、ホームページ等によりその活動を外部に発信し、県外の方の参加も得ているなど、活動に広がりが認められる。

(3)受賞者の概要
 ア 代表者
  代表 柳本 清史(やなぎもと きよふみ)
 イ 活動事例の名称
  地域での環境保全(特に里山・棚田の保全)―いい汗かいて、ふるさとの緑を子孫に伝えたいー
 ウ 活動の契機
  第1回日英合同里山・田園保全ワーキングホリデーの橋本での受け入れ。
  ふるさとの自然景観の荒廃が進行していること。
 エ 活動内容
 (ア)雑木林の保全・育成。

  • 下刈り、間伐、除伐、植樹
  • 間伐材を利用しての椎茸栽培・炭焼・クラフト作りなど。

 (イ)棚田の維持・保全。

  • 休耕田を借りての米・麦・ソバ・野菜等の栽培や周辺部の畦草刈り。

 (ウ)山林・棚田作業を通じて、地元の人たちから各種の作業技術や伝統文化を学び、それを写真、ビデオ、文書等に記録。

 (エ)写真・文書・作品(絵画・版画・詩歌など)等による市民へのPR。観察会などを通しての子ども達への働きかけ。
 (オ)ホームページを通じての全国への活動の発信。

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わかやま環境賞

(1)受賞者
 串本愛舟会

(2)評価
 会員による海岸清掃から始めて、串本海上保安署との共催で町民や町内の事業所、団体等に広くボランティアでの参加を求め、地域全体としての取り組みに発展している。
 さらに、ボランティアでの参加は、町内だけでなく町外の方々にもその輪が広がっている。

(3)受賞者の概要
 ア 代表者
  会長 吉田 和夫(よしだ かずお)
 イ 活動事例の名称
  串本港内海岸清掃
 ウ 活動の契機

  防潮堤よりテトラポットの所を見た時、海より打ち上げられたゴミもあるが、陸より捨てられたゴミが多く、広く呼びかけて清掃活動を実施することとした。
 エ 活動内容
  串本海上保安署と共催で、年1回、串本町串本の海岸約2キロ(橋杭小学校から宮川河口まで)を清掃。
  この清掃活動では、町民、町内事業所、団体等にも広く呼びかけるとともに、町の広報誌や地元誌などにも清掃ボランティア募集の情報を掲載している。

  • 平成12年度は、約200名参加、約6.6トンのゴミを回収。
  • 平成13年度は、約300名参加、約6トンのゴミを回収。
  • 平成14年度は、約350名参加、約10トンのゴミを回収。
  • 平成15年度は、荒天のため中止したが、平成16年度は、6月6日実施予定

  串本町の町内一斉清掃(盆前と正月前)に会として全面協力。会員にハガキを出して参加を呼びかけている。また、毎年総会前には海岸清掃を行っている。

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わかやま環境賞

(1)受賞者
 飯森 矩子

(2)評価
 毎日の散歩時におけるごみ拾いという地道な活動を長年にわたり継続的に実施している。
 また、自宅では、EMぼかしを使用したごみ減量、古紙のリサイクル、買い物袋持参での
 買い物など、個人が日常生活の中でできる環境保全活動を徹底して実践している。
 さらに、小学校での啓発活動も行うなど、活動の広がりも認められる。

(3) 受賞者の概要
 ア 代表者
  飯森 矩子(いいもり のりこ)
 イ 活動事例の名称
  まちの美化、リサイクル活動、生活環境の学習、ごみ対策の学習
 ウ 活動の契機
  日常生活の中で、余りにもごみが多かったため。
  徹底してリサイクルに取り組もうと思った。
 エ 活活動内容
  まちの美化のため、毎晩1時間半の散歩コースの道端のごみ拾いを実践、拾ったものでリサイクルできる空き缶、ペットボトル、ビンなどは全て洗浄してリサイクル(今年で9年目)。
  自宅では、EMぼかしを使用してのごみ減量・リサイクル(10年以上前から)。古新聞、古雑誌、ダンボール、古紙のリサイクル。お風呂の水は洗濯機へ再利用、お米のとぎ汁はプランターの花へ水やり、スーパーの買い物は全て袋持参。
  ごみ減量・リサイクルについて、小学校の総合学習の授業に講師として参加し、環境月間には小学校の生徒と地域のクリーン作戦を実施している。

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わかやま環境賞

(1)受賞者
 海南市立東海南中学校 平成15年度卒業生

(2)評価
 同学年の生徒全員が1年生から3年生までの3年間継続して行った活動である。東海南中学校区内(海南市の東半分)の生物を観察・調査研究し、「海南市の生物と環境」といった冊子をまとめることをはじめ、中学生の視点から生物の生態・環境条件・分布等のデータをまとめ上げている。

(3)受賞者の概要
 ア 代表者
  代表者 山田 知恵子(やまだ ちえこ)
 イ 活動事例の名称
  自然環境の調査・研究「海南市の生物と環境―東海南・孟子ビオトープ」
 ウ 活動の契機
  東海南中学校は、近くに貴志川が流れ、校区には県下でも誇れる「ビオトープ孟子」があり、自然が豊かなので総合学習で取り組もうと思った。
 エ 活動内容
  「海南市の生物と環境―東海南・孟子ビオトープ」をテーマに海南市の東半分、東海南中学校区内の生物をほとんど全て、3年間にわたり継続して調査研究した。

  1. 全員による観察・調査
     貴志川、田、畑、黒沢山、孟子ビオトープにて
  2. グループによる観察・調査・研究

   班独自のユニークな取り組みで、東海南地域に生育・生息する生物のほぼ全様が明らかになり、生態や環境条件についても分かった。
   特に、ビオトープ孟子には、貴重な生物が多数あることが分かり、里山生物の減少や移入種など大きな環境問題を考えるきっかけとなった。

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わかやま環境賞

(1)受賞者
 わいんエコプロジェクト実行委員会

(2)評価
 本来の事業活動の範囲を超えて、事業外の活動として「わいんバガスカップ」、「わいんエコボランティア」、「わいんエコフェスタ」との名称を付して、多様な内容の環境保全活動を実践している。
 また、その活動は、事業所内にとどまることなく、広く市民も参加できる広がりを持っている。

(3)受賞者の概要
 ア 代表者
  委員長 田中 敬彦(たなか よしひこ)
 イ 活動事例の名称
  わいんエコ・プロジェクト2003
 ウ 活動の契機
  2001年2月にISO14001を認証取得し、社内の環境改善に取り組むと共に地域においても、環境保全、環境美化活動を推進するためにプロジェクトを立ち上げた。
 エ 活動内容
  「わいんバガスカップ」として、非木材紙として注目される「バガス」の材料となる「さとうきび」を育てることで、環境汚染に対して配慮する意識を高めた。
  「わいんエコボランティア」として、2003年は、清掃活動と絵手紙大会を開催し、和歌山のすばらしさを再発見することによる環境啓発を行った。
  「わいんエコフェスタ」として、「わかやま絵手紙大会応募作品コンクール」、「絵手紙教室」、「環境縁日」、「環境紙芝居」、「ケナフの紙漉き」、「再生紙の展示・紹介」、「他環境団体の出展」、 「フリーマーケット」を開催した。

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わかやま環境賞

(1)受賞者
 ウインナック株式会社

(2)評価
 プリンターのトナーカートリッジの再生利用の技術開発にいち早く取り組み、廃棄を余儀なくされていた感光ドラムの複数回使用によるリサイクル技術を確立し、環境負荷低減のための技術を実用化している。
 また、同社は、重度障害者を多数雇用する企業であり、障害福祉活動と環境保全活動の両立という特色のある取り組みを行っている。

(3) 受賞者の概要
 ア 代表者
  代表取締役社長 谷口 鎭夫(たにぐち しずお)
 イ 活動事例の名称
  プリンターのトナーカートリッジの再生で地球環境に優しく、住み良い環境を未来へ
 ウ 活動の契機
  コンピュータの急激な普及に伴い、関連消耗品の需要も急増し、この廃棄物も環境破壊の大きな要因となっており、 トナーカートリッジを再生リサイクルすることにより自然環境保護に大きく貢献できると考えた。
 エ 活動内容
  使用済みトナーカートリッジを分解、洗浄し、ドラムを耐久性の高い強化ドラムに交換する。
  摩耗・破損した部品を新しい部品に交換し、トナーボックスに新しいトナーを充填し、印字テストを経て顧客に戻る。
  再生されるカートリッジの品質は、純正品と全く変わらないと自負しており、その上低価格で、経費節減にも貢献できる。
  限られた資源を人一倍大切に、また、自然環境にも優しい、地球環境の保護の一助にと全力で取り組んでいる。

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わかやま環境賞 特別賞

(1)受賞者
 古座川町高池婦人会

(2)評価
 ごみの分別収集を24年間の長きにわたり、継続して行っていることに敬意を表するものです。

(3)受賞者の概要
 ア 代表者
  会長 松浦 伊佐子(まつうら いさこ)
 イ 活動事例の名称
  資源ごみ回収
 ウ 活動の契機
  消費社会の中で地球にやさしい環境社会を目指し、資源の大切さを再認識するとともに生活系ごみの中にリサイクルできる資源系のごみがあまりにも多い為、婦人会活動として取り組む。
 エ 活動内容
  年6回(2ヶ月に1回)各地区の婦人会会員が資源ごみを回収。(高池下部婦人会は昭和55年から、高池上部婦人会は昭和57年から、池野山婦人会については平成12年から)

  • 各地区で有線放送を通じ、回収日前日の夕方と回収日当日の早朝に区民に広報する。
  • 回収日当日は、各戸の前に出された、古新聞、雑誌、ダンボール、アルミ缶、ビン類(1.8リットル)を会員の所有する軽自動車で回収する。
  • 回収した資源ごみは、再度、整理整頓して古物商に引き取ってもらう。

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