第15回和歌山県食の安全県民会議

平成20年7月3日、「第15回和歌山県食の安全県民会議」を開催しました。

県では食の安全・安心確保のための各種施策づくりの過程で県民の意見を反映するため、消費者をはじめ、生産、製造、流通に携わる方々や学識経験者として活躍されている方々計15名からなる「和歌山県食の安全県民会議」を設置しています。

このたびの会議では、「平成19年度アクションプランの実施状況」、「第2次アクションプラン」や「平成19年度食品衛生監視指導計画の実施結果」などについてご協議頂きました。

開催日時・場所

日時:平成20年7月3日木曜日午後1時30分から午後3時30分

場所:和歌山県自治会館304会議室

会議の様子

議事

  1. 平成19年度アクションプランの実施状況について
  2. 第2次アクションプランについて
  3. 平成19年度和歌山県食品衛生監視指導計画の実施結果について
  4. 平成20年度の事業計画について

委員意見(概要)

平成19年度アクションプランの実施状況について

  • 委員
    事務局から平成19年度アクションプランの実施状況について結果が報告されましたが、これは自己評価された結果なので、第3者的評価としての意見をおうかがいします。
  • 委員
    「達成」、「概ね達成」、「未達成」の比率を経年で比較したグラフでは、特に「安心」の部分で平成18年度から19年度になるにつれ「未達成」の増加が目立っていますが、なぜですか。

  • 「安心」の取組数は全体で27項目、目標管理項目の設定されたもので8項目しかありません。このうち、「未達成」は平成18年度が2項目、19年度が3項目で、いずれも目標管理項目の設定された取組でした。平成19年度は1項目増えたのですが、比率としては全体が27分の1で4%、目標管理項目の設定されたものが8分の1で13%の増加となります。つまり、母数が小さいため、グラフ上では大きく増加したように見えます。
  • 委員
    「栄養管理に関する講習会を開催します」という取組で、「男性、高齢者の自立のための食生活講習会」を43回開催し、参加人数478人で「達成」と評価していますが、1回につき10人くらいしか参加していないのに、本当に達成と言えるのですか。評価の方法を少し変えてはどうでしょうか。

  • 講習会の内容は調理実習が主体となっており、受講者が受講後に自主的に活動することもあって、人数は少なくても中身的に充実しています。
  • 委員
    評価の方法として、例えば「数値的には低いが内容的には優れている」といったやり方も事務局で考えてはどうでしょうか。
  • 委員
    私は、アクションプランの中でも和歌山県食品衛生管理認定制度の取組(認定制度の拡充と普及を図ります)を非常に高く評価していますが、これが未達成(認定施設数が目標40施設に対し実績21施設)となっています。未達成の原因を探って欲しい。

  • 認定制度については、まずは制度を皆さんに知って頂き、そして取り組もうという意欲を持って頂くために、説明会、講習会、アドバイザー派遣といった取組を行ってきました。その中で感じたことは、制度に関心を持っていただいてから申請していただくまで一年以上かかるようで、特に、従業員さんの教育に時間がかかると聞いています。昨年は保健所単位で県内一円を普及に回って、かなり「種」を播いてきており、その成果は上がってきているように手応えを感じています。また、県のやっているいろんな認証制度(例えばプレミア和歌山認証制度等)で、和歌山県食品衛生管理認定制度の取得が衛生管理の保証になるようにも取組を進めています。

第2次アクションプランについて

  • 委員
    私はたまたま水産の流通に携わっているが、大阪の本社を通じて、和歌山で魚食普及の食育をしたいとの申し出を受けました。昨年より計3回、大阪から親子をバスで和歌山へ呼び、田ノ浦漁協の協力を得て模擬競りや料理実習などを行ったが、こういった取組はあまりやられていないのではないか。アクションプランの食育や地産地消に関する取組は、農産物や畜産物では目立っている一方、水産物はあまり無いように見えます。水産物についてのこういった取組もアクションプランに入れて欲しい。
    また、ある小学校の先生が、食育で農産物を扱う時は農協に相談するなど方法を知っているが、水産物の場合はどこへ話を持っていけばよいのか分からないと言っていました。結局、県を通じて自分の会社に話が来た経緯があります。

  • アクションプランの「信頼」のところに「漁業協同組合等との連携を図りながら、子どもや保護者に水産業に対する関心を高める取組や情報発信を行い、魚食普及を促進します。」というのがあり、県の水産局で親子料理講習会や、実際に漁協へ来て頂いていろんな体験をして頂く「海遊体験」といった取組も行っています。水産物についても食育についてご希望などあれば、県の農林水産部水産局に声を掛けて頂ければと思います。
  • 委員
    県の食育推進会議とも連携をとって頂き、県民会議にフィードバックして頂きたい。

 平成19年度食品衛生監視指導計画の実施結果について

  • 委員
    加工食品について問題が起きた時に検査はしましたか。

  • ギョーザを例にとると、具としてニラとかハクサイなど色々入っており、個々の野菜には残留基準値が設定されているが、加工食品には基準値が設定されていません。仮に、ギョーザ中のニラだけを取り出して検査しても、検出された物質が他の野菜から移ってきたものかどうかなどの問題があり、この問題をクリアーする計算方法が確立されていません。このため、加工食品については検査を行っていません。昨年度、冷凍ギョーザ事件が起きたときは、和歌山市と県が該当商品についてメタミドホスの検査を実施しましたが、検出されませんでした。
  • 委員
    資料には和歌山市の結果が入っていないが、県民会議の資料なのだから和歌山市のデータも入れた方がよいのではないでしょうか。県と和歌山市は行政の区分けで全く別なのですか。

  • 全く別です。和歌山市の結果は別途、ホームページで公開されます。
  • 委員
    ホームページで発表されるのなら、そのデータも参考にした会議資料として欲しい。

平成20年度の事業計画について

  • 委員
    来年、消費者庁が設置されることについて、現段階で地方行政として準備していることや、今後、地方行政と国との仕事の仕分けについて、国から指示が出ているとか、そのようなことはないですか。

  • 消費者庁の構想と設置法案がこれから出てくるところで、地方への説明などは今のところまだありません。
  • 委員
    自主的な衛生管理の認定制度なのに、審査員に県職員が関わっている。取締や監視を行う立場の行政が、自主的な取組に審査員として関わるのはおかしくないか。審査はきちんとした第3者機関がするべきではありませんか。

  • 現時点は、県内の企業にHACCPの考え方を導入する初期段階です。いずれは県が指定する第3者認定機関により認定ができればと考えています。

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