黄色ブドウ球菌

黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus

菌の特徴は?

顕微鏡で見ると、ぶどうの房のように集まっていることから、この名前が付けられました。この細菌は、食中毒の原因となるだけでなく、おでき、にきびや、水虫等に存在する化膿性疾患の代表的起因菌です。
そのため、健康な人でものどや鼻の中などに高率で検出され、動物の皮膚、腸管、ホコリの中など身近にも存在しています。
この菌は、食べ物の中で増殖するときにエンテロトキシンという毒素をつくり、この毒素を食品と一緒に食べることにより、人に危害をおよぼします。
菌自体は熱に弱いが、この毒素は100度20分の加熱でも分解されません。酸素のない状態でも増殖可能で、多少塩分があっても毒素をつくります。

写真:黄色ブドウ球菌

原因食品は?

様々な食品が原因食となる可能性を持っており、にぎりめし、寿司、肉、卵、乳などの調理加工品及び菓子類など多岐にわたっています。

症状は?

潜伏時間は30分~6時間(平均約3時間)で、はき気、おう吐、腹痛が主症状です。下痢をともなうこともあり、一般に高い熱はでません。

予防のポイントは?

  1. 手指などに切り傷や化膿巣のある人は、食品に直接触れたり、調理をしたりしないこと。
  2. 手指の洗浄・消毒を十分に行うこと。
  3. 食品は10度以下で保存し、菌が増えるのを防ぐこと。
  4. 調理にあたっては、帽子やマスクを着用すること。

このページの先頭へ