イベントレポート　「魅力ある女性リーダー養成講座」

講座・イベント情報

イベントレポート

講座名

魅力ある女性リーダー養成講座

　Part1：スキルアップ講座「アサーティブコミュニケーションを学ぼう」

　Part2：リーダーシップ講座＆ロールモデルによるパネルディスカッションと交流会

開催日時

Part1：令和4年8月3日（水）10:00～17:00
Part2. 令和4年8月24日（水）10:00～17:00

講師・パネリスト

Part1：講師：谷水美香さん（ヒューマン・トータルバランスサポートりんと代表／アサーティブコミュニケーショントレーナー／精神保健福祉士）

Part2. 講師：本庄麻美子さん（和歌山大学経済学部准教授／キャリアコンサルタント）

　　　パネリスト：飯田みなみさん（株式会社インテリックス縫製加工事業部受注統括課主任）

　　　　　　　　石井美菜子さん（太洋工業株式会社営業部電子機器課副主任）

　　　　　　　　中村真紀子さん（独立行政法人国立高等専門学校機構和歌山工業高等専門学校総務課課長）

場所

和歌山県男女共同参画センター“りぃぶる”会議室A

内容

　管理職やリーダーをめざす女性が社外で研鑽を積み、人的ネットワークを構築することを目的に本講座を開催しました。

　 Part.1では、最初に講師は、アサーティブとは、「適切な自己主張」のことで、相手を尊重しつつ言うべきときに自分の要望や提案を伝えるコミュニケーションの形と定義し、日本では男女平等の社会に向かってはいるが、未だに家事・育児・介護の多くを女性が担っており、仕事と家庭の両立を余儀なくされる女性こそ自分が所属するコミュニティでアサーティブを実践する必要があることを話されました。
　コミュニケーションには①自分の言い分を主張する「攻撃型」、②自分の意思を伝えない「受身型」、③直接相手に伝えず、人を介して察してもらおうとする「操作型」の3つのクセがあるが、自分の考えや要求を相手に率直に伝え、相手の言い分にも耳を傾け、相手と一緒に考える「アサーティブ型」を加えると自分の新たなスキルにつながると説明されました。
　さらに、私たちにはコミュニケーションにおける権利（自己表現の権利）があること、また実践の心構えを理解したうえで、相手に伝える前に内容を整理することが大切だと語られました。問題は何かという【事実】を明確にし、事実に対しての自分の【感情】を言語化し、【要求/ 提案】として相手に1つだけ具体的に今後どうしてほしいかと伝える、という順番で、参加者それぞれの課題に当てはめながら実践しました。

　参加者からは「職場で今困っている事例に対して、すぐに活かせる内容でした」「学んだことを実践できる機会が持てた講座だったので、とても有意義な時間でした」「コミュニケーションが苦手と思い込んでいましたが、自分の改善すべき点が明確になりました」などの感想をいただきました。

　Part.2では、最初に講師は、日本は今、世界で類をみないスピードで少子高齢化が進んでおり、労働力人口が減少している中、女性リーダーの創出が求められていると話されました。そして、このような状況の下で経済を発展させるためには、①男女ともに働く。②短時間で効率的に働き、労働時間が短くなった分を家族との交流の時間に充て、消費活動につなげていく。③多様性を重んじ、育児・介護や病気治療等と仕事が両立できる、誰もが働きやすい環境の整備が必要。という3点を挙げられました。さらに、加速する高齢化社会において、女性もひとつの生き方だけでなく複数のキャリアを積み、本業以外にもボランティアや地域活動などに関わっていくことが必要になってくると話されました。
　また講師は、「サーバント・リーダー」についても説明され、部下に対して「何か困ったことはないか」と声をかけるなど、他者に対する思いやりや奉仕の気持ちが先にくるこのリーダー像が、今の時代には重要だと話されました。
　パネルディスカッションでは、管理職として働く3人の女性が自身の人生を振り返り、仕事だけでなく家事・育児や病気治療などとの両立により得た経験を語ってくださいました。
　参加者からの「リーダーになって良かったこと」との質問に対し、「人に任せるという新たな視座で活躍できる」「チームで成果を出す面白さを実感できる」「キャリアを前向きに考えられるようになった」などと回答されました。

　その他、後輩との接し方や仕事のやりがいなど、女性リーダーの魅力を話され、参加者との意見交換も活発に行われました。

　参加者からは「リーダーとしての考え方やモチベーション等、気付くことが多く、若手育成や業務への取り組み方など参考となりました」「今後の自身のキャリアイメージだけではなく、担当する研修に役立てることができそうな内容が豊富でした」「自分が普段どのような気持ちで仕事に取組んでいるのか改めて見つめ直すことができて良かった」などの感想をいただきました。

　　　　
　　　　　　　　（8月3日）講座の様子