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掲載内容




防災特集
大災害から命を守る!

問い合わせ:県庁危機管理・消防課 電話073-441-2260
県庁防災企画課 電話073-441-2271
  南海トラフ沿いの3つの領域(東海・東南海・南海)では、これまで約90〜150年周期で津波を伴う地震が発生しており、県内でも大きな被害を受けてきました。
 政府は、全国で地震・津波対策が進められた結果、南海トラフ地震での想定死者数が3割減少したとの最新の試算を発表しましたが、甚大な被害が発生することに変わりはありません。
 県では、「災害による犠牲者ゼロ」の実現に向けて、「津波から『逃げ切る!』支援対策プログラム」に基づく津波対策や住宅の耐震化、災害に関する情報の発信などさまざまな対策を進めています。
 県民の皆さんも、災害が発生しても落ち着いて行動できるよう、日頃から避難場所やハザードマップを確認するなど、災害に備えましょう。
南海トラフ巨大地震の震源域の画像
想定地震規模 南海トラフ巨大地震
(理論最大規模)
マグニチュード 9.1
東海・東南海・南海3連動地震
(過去最大規模)
マグニチュード 8.7
最大津波高 19 10
最短津波到達時間 津波高1m: 第1波最大津波高:
津波避難困難地域 12市町61地区 22地区

津波から命を守る
 東日本大震災では、浸水想定域を大きく上回る津波がおしよせ、多くの人命が失われました。地震の揺れが収まったら必ず避難してください。想定にとらわれず、率先して避難しましょう。
 県では、時間が許す限り、より安全な避難場所をめざして避難できるよう、独自に避難場所に安全レベルを設定しています。あらかじめどこに避難するかを調べておき、ラジオ・テレビ・メール・防災無線などから正確な情報を素早く入手できるようにしましょう。
避難場所安全レベルの設定
安全レベルの図解 より安全な場所へ迅速に避難しましょう!
 レベル3 ★★★
浸水の危険性がない地域で、より標高が高くより離れた安全な場所を指定
 レベル2 ★★
浸水想定近接地域で、「レベル3」へ避難する余裕がない場合の避難場所として指定
 レベル1 ★
浸水の危険性がある地域で、時間的に「レベル2・3」へ避難する余裕がない場合の避難場所として指定
※津波浸水想定や避難場所安全レベルは、市町村にお問い合わせいただくか、県WEBサイトをご覧ください。
和歌山県津波浸水想定のページへリンク 和歌山県避難場所のページへリンク
津波避難原則
(1)想定にとらわれない (2)最善を尽くせ (3)率先避難者になれ
津波から逃げる人たちのイラスト
津波について正しい知識をもちましょう!
津波は繰り返しやってくる。第一波が最大とは限らない。
(第一波が小さくても油断しない、引いても戻らない。)
津波は引き波から始まるとは限らない。
30cmの津波でもまきこまれるおそれがある。
弱い地震でも大きな津波を引き起こすことがある。
ゆったりとした長い揺れが続く場合は津波を引き起こす
 海溝型地震の可能性を考え、避難する。
(東日本大震災では3分以上も揺れが続いた地域もある。)
 
津波避難困難地域の解消
 和歌山県は南海トラフが近いため、大規模地震が発生してから津波が到達するまでの時間が短く、最短3分で到達する地域があります。津波が到達する前に安全な場所まで避難することが困難な地域を津波避難困難地域といいます。
 県では、避難場所までの経路や避難に要する時間などを詳細に調査・分析し、「東海・東南海・南海3連動地震」と「南海トラフ巨大地震」でそれぞれ避難困難地域を抽出しました。
 この津波避難困難地域を2024年度までにすべて解消するため、県では市町と協力して、堤防・護岸のかさ上げや耐震化、避難路・津波避難タワーの整備等のハード対策や、避難経路の設定、津波避難訓練等のソフト対策を実施しています。
 津波避難困難地域は、県WEBサイトの「津波から『逃げ切る!』支援対策プログラム」でご確認ください。
津波避難タワー(御坊市)、海岸堤防強化(太地町)、津波避難タワー(田辺市)
防災スクール
問い合わせ:県教育庁健康体育課 電話073-441-3701
 災害による被害を軽減するためには、自分の身は自分で守る「自助」、地域で助け合う「共助」、行政による支援・救助である「公助」の三助が連携することが重要となります。
 和歌山県では、このうち「共助」の担い手として中学生・高校生の育成を図っています。地域や関係機関と連携し、避難訓練や消火訓練の実施のほか、災害後に必要となる避難所運営や炊き出しの訓練なども実施し、専門的な知識や技術を習得する実践的な内容とすることで、災害発生時も地域ぐるみで円滑な対応ができるよう備えています。
下地正心さんの写真  通学で電車を利用する高校生には、災害発生時に周囲の人にも同様の避難行動を促す「率先避難者」となってもらいたいと思います。
 日頃から訓練を行い、避難方法や身の守り方を理解しておくことで、災害が発生しても落ち着いて行動でき、周りの方の手助けができる余裕も出てきます。
避難訓練をする学生の写真
 訓練を経験した学生が、周りにその経験を伝達していくような広がりのある訓練となるよう、継続して実施していきたいと思います。
JR西日本和歌山支社
新宮列車区 区長
下地 正心さん



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