吉野熊野国立公園

概要

吉野熊野国立公園は、三重、奈良、和歌山の3県にまたがり、紀伊半島の中央山岳地帯と山間を延々と蛇行して流れる川及び半島南部の海岸から構成されています。

山岳部は、黒潮の影響を強く受け温暖多雨であることから、熊野川をはじめとする大小河川が深く谷を刻み、瀞峡や北山峡に代表される渓谷美を作り出しています。

海岸部は、大小の湾が複雑に入り組んだ海岸や、礫浜、海食海岸、砂州、多島海など、多様な海岸地形が見られます。これらの海岸には、みなべ町の千里の浜、新宮市の王子ヶ浜といったアカウミガメの産卵地や、希少なウチヤマセンニュウの繁殖地などが含まれます。また、その海域には、黒潮の影響により、温帯域でありながら、サンゴ群集をはじめ、熱帯性の海洋生物が生息・生育し、色鮮やかな海中景観が広がっています。特に、串本沿岸海域には世界最北のテーブルサンゴ群集を中心とした生態系が形成されており、ラムサール条約湿地にも登録されています。
 

さらに、平安時代に始まり、貴族から庶民まで多くの信仰を集め、後に「蟻の熊野詣」といわれるようになった熊野参詣の目的地が本宮・新宮・那智の熊野三山で、高野山や大峯山とともに世界遺産に登録され、苔むした石畳や階段を踏み締めながら熊野古道をたどる国内外の人々から、高く評価されています。

橋杭岩の写真
橋杭岩
那智山の写真
那智山

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