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掲載内容

森林には、土を根で支え、地中に貯えた水をゆっくりと流すことで、土砂崩れや洪水・渇水を防止したり、二酸化炭素を吸収して地球温暖化の防止に貢献するなど、公益・多面的な機能があります。
県は、県独自の「紀の国森づくり税」や国からの「森林環境譲与税」を活用しながら、そのような森林を守り、育てる取組を進めています。

紀の国森づくり大使
キノピー
● 貴重な森林を公有林化
江戸時代に紀州藩では「留山(とめやま)」という制度を定め、森林資源の保護や土砂災害の防止が必要な場所での樹木の伐採などを禁じていました。
県では、先人の知恵にならい、県民の皆さんの安心・安全な生活や自然環境を守るため、景観を維持するうえで重要であったり、貴重な自然生態系を支える森林を「新紀州御留林(おとめりん)」として公有林化し、後世に継承すべき県民共有の財産として、永続的に保護していきます。

新紀州御留林(大塔山)
● 生育の悪い人工林の広葉樹林化
かつては、戦後復興期の木材需要の高騰を受け、地形や土壌などで生育に適さない場所にもスギなどが植林されました。
県では、そのような生育の悪い人工林を広葉樹林に変え、高い公益・多面的機能をもつ健全な森林を育てています。

● 「企業の森」の推進
企業や団体の社会・環境貢献や地域交流活動として、森林環境保全に取り組んでもらう「企業の森」を推進しています。全国に先駆けて平成14年から開始し、これまでに87の企業・団体に参画いただき、100カ所(約299ヘクタール)の整備が行われています。

● 森林経営管理制度
平成31年4月の森林経営管理法の施行により、森林所有者の適正な森林経営・管理責務が明示されました。これにより、市町村が管理をサポートできるよう、森林所有者に管理意向確認を行っています。
管理にお困りの方は、市町村林業担当課にご相談ください。
