
観光は県経済発展の原動力
観光は、旅行会社、バス・タクシー会社、旅館や土産物店など直接関連する業種だけでなく、農林水産業や商工業などに幅広く効果を及ぼす総合的な産業であり、その振興は、県経済発展の大きな原動力となるとともに、交流人口の拡大をもたらし、地域活性化に役立つものです。観光立県和歌山をめざして
和歌山県は、豊かな自然と世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」に代表される貴重な歴史・文化、さらに多彩な食材や温泉にも恵まれ、多くの観光客に親しまれてきました。しかし、近年、観光客の志向や旅行形態の変化に十分適応できず、恵まれた観光資源を活かしきれていないなどの理由により、観光地としての本県の地位が相対的に低下してきています。
県としても、「和歌山の魅力を磨き売り出す」、「和歌山に招く」、「和歌山でもてなす」という3つの柱を基本に、ほんまもん体験を活用した修学旅行の誘致などの施策を積極的に展開していますが、「観光立県和歌山」を実現するためには、さらなる取組が必要です。
県民一人ひとりの思いがカギ
観光振興にとって何より大切なのは、県民の皆さん一人ひとりが観光の重要性を認識し、おもてなしの主人公となるなど観光振興の担い手として、県や市町村などと一丸となって取り組んでいただくことです。そのためには、県民や観光関係者、市町村、県の役割を明らかにし、県を挙げて観光振興を進めるためのよりどころとなる条例が必要であると考えます。
観光振興条例制定へ
そこで、県議会では、昨年12月に「観光振興に係る条例案検討会」(小川武座長)を設置し、議員提案による政策条例として和歌山県観光振興条例(仮称)の制定に取り組んでいます。
検討会では、これまで、観光振興の課題に対する処方箋を探るため、和歌山大学観光学部長や最前線で活躍する観光関係団体の代表者を招き、意見交換を行いました。
また、観光の実情、条例に対する期待などを把握するため現地に行き、市町村長や観光事業者から直接意見を聴くなど、精力的に作業を進めています。
今後さらに議論を重ね、条例案の骨子を作成し、県民の皆さんのご意見をお聴きしながら和歌山らしい実効性のある条例を作りたいと考えています。