現在の位置:トップページ > 県議会からのお知らせ > 県議会だより > 令和6年9月定例会号 > 令和6年9月定例会の概要

令和6年 9月定例会号 主な記事

9月定例会の概要 会期:9月10日〜9月27日までの18日間
▼ 一般質問議員 16人
 9月17日(火)
秋月 史成
玄素 彰人
浦口 高典
新島  雄
 
 9月18日(水)
坂本  登
鈴木 德久
小西 政宏
小川 浩樹
 
 9月19日(木)
長坂 隆司
山家 敏宏
森  礼子
林  隆一
 
 9月20日(金)
三栖 拓也
奥村 規子
藤本眞利子
中村 裕一

会期中の主な動き
▼ 特別委員会の開催
行政改革・基本計画等に関する特別委員会…9月18日
人権・少子高齢化問題等対策特別委員会…9月19日
防災・国土強靱化対策特別委員会…9月20日
▼ 特別委員会の設置
決算特別委員会を設置し、委員を選任…9月27日
議決結果・意見書等
項目 件数 概要 結果
予算案件
(知事提出)
2件 令和6年度和歌山県一般会計補正予算 等 可決
条例案件( 〃 ) 10件 職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例 等 可決
決算案件( 〃 ) 2件 令和5年度和歌山県歳入歳出決算の認定について 等 継続
審査
人事案件( 〃 ) 4件 和歌山県公安委員会委員の任命につき同意を求めるについて 等 同意
その他案件
( 〃 )
10件 令和6年度建設事業施行に伴う市町村負担金について 等 可決
知事専決処分報告
( 〃 )
1件 令和6年度和歌山県一般会計補正予算 承認
諮問( 〃 ) 1件 退職手当の支給制限処分に対する審査請求に関する諮問について 適当と認める
請願 1件 加太漁業協同組合の共同漁業権の区域内での小型機船底びき網漁業の操業禁止を求める請願 継続
審査
意見書・決議 6件 地方での「空飛ぶクルマ」の実用化の推進を求める意見書 可決
地方における鉄道ネットワークの維持を求める意見書
教職員の働き方改革を求める意見書
国土強靱化の強力かつ計画的な推進を求める意見書
自動運転移動サービス等の社会実装に向けた環境整備を求める意見書
慢性閉塞性肺疾患(COPD)の潜在的な患者に対する適切な対応を求める意見書

主な質問とこれに対する知事や関係当局の答弁は、次のとおりです。(要約)

県道白浜久木線改良工事
現在の進捗状況と今後の見通しについて伺う。
進捗状況については、3本のトンネルのうち、2019年に完成した久木トンネルに続く2本目のトンネルとなる鍋津呂谷トンネルで、最終工程の舗装工事を進めています。用地の取得は、これまでに全体の約8割が完了しており、残る用地の取得に向け、引き続き任意交渉を続けるとともに、土地収用法の活用も視野に入れ、事業認定の手続きを進めています。
 今後の工事については、来年度に3本目の(仮称)庄川久木1号トンネルの本体工事を発注できるよう、準備を進めます。
※スターリンクの導入
大規模災害に備え、スターリンクの導入を考えてはどうか。
県では、県や市町村庁舎に設置している防災情報システムの災害時におけるバックアップ回線として、自治体衛星通信機構による衛星通信システムを整備しています。他方、スターリンクは、通信容量が大きく、持ち運びできるという優位性があります。
 今後、データ通信に係るセキュリティ上の課題や、能登半島地震での活用方法について検証を行い、被災現場からの情報収集における補完機能としての導入を検討します。
用語解説
スターリンク
…民間が提供する、多数の衛星による高速通信
プロスポーツビジネス
プロスポーツビジネスについて知事の考えを伺う。
プロスポーツビジネスは、経営面での民間企業との関わり、広い土地や交通アクセスのよい施設、プロ化が見込めるチームの存在など様々な視点から考える必要があります。
 最も重要なのは、県民の自発的な盛り上がりだと思います。それに加え、県行政でプロスポーツビジネスを進めるには、地域経済の規模、ホームタウンの拠点化などを考えると難しいものがありますが、プロスポーツビジネスを進める動きがあれば、応援できるよう情報収集していきます。
和歌山県の温泉文化
「温泉文化」のユネスコ無形文化遺産登録に向けた活動と登録後の効果について、知事の思いを伺う。
温泉は、日本独自の文化として発展し、その土地の歴史、風土と深く結びついた、文化的な体験の場だと考えています。
温泉の写真 写真提供:(公社)和歌山県観光連盟

写真提供:(公社)和歌山県観光連盟

 本県も「温泉文化のユネスコ無形文化遺産登録を応援する知事の会」等に参画し、他都道府県とともに登録を目指しています。登録された暁には、世界に向けて日本の温泉文化が発信されることになり、和歌山県への誘客にも大いに役立つと考えています。
風力発電事業
環境影響評価の手続きが進められている、(仮称)新白馬風力発電事業に対する知事の考えを伺う。
事業実施想定区域の東側に当たる白馬ウィンドファーム稼働中の区域では、既に土地が改変されていますが、西側の大部分は未開発の森林であり、周辺に多くの住居等があります。
 このため、開発により重大な環境影響が懸念されることから、国に提出した知事意見では事業規模の縮小も視野に入れ、計画の見直しを積極的に進めるよう求めました。
避難所における住環境
災害発生後の緊急対策として、避難所における住環境の整備をどう進めるのか。
避難所の生活環境の整備は重要と考えており、県では今年度トイレカーを1台導入し、市町村にも導入を働きかけています。また、ベッドについては市町村で備蓄を進めており、県も財政支援を行っています。
 南海トラフ地震などの大規模災害時に対応できるよう、これらの取組に加え、資機材の提供など県内外の民間企業との連携を一層強化していきます。
運転免許更新時のオンライン講習
県民の利便性向上のため、運転免許更新時のオンライン講習を、今後、どう進めるのか。
オンライン講習の対象は、運転免許証の情報を記載したマイナンバーカードを保有している方のうち、講習区分が「優良」か「一般」の方となります。
 県警察としては、令和7年3月24日の運用開始に向けて、ホームページや広報活動などで、県民への周知を図り、利便性の向上に資するよう適切に対応していきます。
子宮頸がんワクチンの※キャッチアップ接種
無料でのキャッチアップ接種は、令和7年3月末が期限となるが、県の啓発と取組について伺う。
県では、ホームページやラジオ、SNS等を活用した広報や研修会の実施、県内大学等での周知のほか、市町村と連携して企業や学校、医師会への働きかけを行っています。
 期限が限られていますが、より効果的な啓発に取り組んでいきます。
用語解説
キャッチアップ接種
…平成9年4月2日~平成20年4月1日生まれの女性で、過去にHPV(ヒトパピローマウイルス)ワクチン接種を合計3回受けていない方が対象のワクチン接種
若者の消費者被害防止
若者の消費者被害を防止する取組について伺う。
県では、若者に対する消費者教育の強化を重視し、学校等での消費者教育を支援するための専門講師の派遣や、消費者トラブルを防止するための広報・啓発に取り組んでいます。また、消費者被害を未然に防止するため、消費者教育動画を制作し、若者の目に触れやすい各種SNSを活用して周知を図るなど、効果的な啓発に取り組んでいます。
鳥獣害対策
農作物の鳥獣被害の現状と今後の取組について伺う。
令和5年度の野生鳥獣による農作物被害は約2億4900万円であり、現場からはシカやサルの効果的な捕獲対策を求める声が大きくなっています。
もぐり込み式わなの写真

もぐり込み式わな

 このため、シカ対策では、成獣のわな捕獲の報償金増額やもぐり込み式わなの現地実証の取組、サル対策では、GPSを活用した群捕獲や次年度の捕獲に向けた行動域調査を行っています。
 今後も「捕獲対策」、「防護対策」、「捕獲者の育成・確保」の3本柱により、被害の軽減に努めます。
プログラミング教育
教育版マインクラフトの活用・導入についての考えを伺う。
総務省の事業報告書に、教育版マインクラフトを使ってプログラミングに取り組むことで、こどもたちが主体的に取り組む場面が多くみられたといった効果が示されていることは承知していますが、一方で活用するためにはライセンス費用が必要となる学校もあります。
 県では引き続き情報収集に努め、効果的な指導ができるアプリケーションなどを研究していきます。
用語解説
マインクラフト
…プレイヤーが自由な発想でブロックを組み立て、冒険を楽しむゲーム。教育版は、ゲームを通じて実践的なプログラミングなどを学ぶことのできる機能がある。
ツキノワグマの保護対象の見直し
ツキノワグマは目撃事例が多発し、個体数が増加していると思われるので、現在の保護対象を見直すべきではないのか。
現在、ツキノワグマは、保護対象であっても、人に被害を及ぼすような問題個体については駆除が可能です。また、個体数調査の結果、一定の水準を超えていれば、個体数管理を行うことが可能であるため、今すぐに、駆除を要する管理対象とする必要性はないと考えています。
 引き続き、県民の生命身体財産を守るため、紀伊半島の三重県・奈良県・和歌山県で共同して対応していきます。
南海トラフ地震臨時情報
今回出された南海トラフ地震臨時情報の課題について、知事に伺う。
今回の臨時情報発表を受け、海水浴場の閉鎖や花火大会の延期など地域間で対応にバラツキがあったことから、国に対してある程度統一的な考え方を示すガイドラインの整備を要請します。
 また、臨時情報の内容を広く周知するチラシを住民に配布するほか、皆さんが適切な行動をとれるよう、平時からあらゆる場面での周知・啓発に取り組みます。
米の品薄と安定供給
米の品不足が発生しているが、原因と今後について伺う。
南海トラフ地震臨時情報や台風第10号の接近により買い込み需要が発生したことなどが原因と考えています。現在、新米の収穫が始まっており、今後は品薄感が解消され、価格も落ち着いてくると考えています。
お米のイラスト  なお、国が行っている米の備蓄については、不作など米の供給不足に備える制度であり、本年6月末時点で適正な在庫量が確保されています。
 今後も、需要に応じた県産米の安定生産を推進するとともに、県内の大手米卸業者に対して、米の安定供給を呼びかけます。
※ジェンダーギャップ解消に向けた取組
女性への人権侵害・差別が今もなお残っているが、ジェンダーギャップ解消に向け、どう取り組むのか知事に伺う。
ジェンダーギャップを解消するためには、性別によって不公平な扱いを受けない、基本的人権が尊重される社会をつくることが重要と考えています。
 「男らしく、女らしく」といった固定観念を解消するよう、県民への意識啓発を進めるとともに、より幅広くジェンダー平等社会を目指し、性別や性自認にかかわらず、誰もが活躍できる環境整備に取り組みます。
用語解説
ジェンダーギャップ
…性別により生じる格差
データセンターの誘致
データセンターの誘致について、知事に伺う。
データ処理を担うデータセンターの重要性は年々高まっており、センター設置の可能性を探る基礎調査や、産業用地の適地調査を実施しています。
 そうした中、昨年度、コスモパーク加太の産業用地37ヘクタールが、センター設置を目的に売却されました。
 センターの設置には、強固な土地、大容量の電力・通信、給排水等のインフラ整備が必要ですが、市町村や関係機関と連携・調整し、県内への誘致に積極的に取り組みます。

↑ページの先頭に戻る