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令和3年 6月定例会号 主な記事

6月定例会の概要

会期 6月8日〜6月25日の18日間

会期中の主な動き

議長及び副議長の選挙…6月9日

委員及び正副委員長の選出(常任委員会、特別委員会及び議会運営委員会)…6月9日

関西広域連合議会議員の選挙…6月9日

特別委員会の開催(行政改革・基本計画等に関する特別委員会)…6月18日

質問議員 16人
6月16日(水)
中本 浩精
岩井 弘次
高田 由一
 隆一
 
6月17日(木)
長坂 隆司
川畑 哲哉
片桐 章浩
秋月 史成
 
6月18日(金)
中西 徹
山家 敏宏
玄素 彰人
楠本 文郎
 
6月21日(月)
奥村 規子
佐藤 武治
玉木 久登
井出 益弘

議決結果・意見書等

項目 件数 概要 結果
予算案件(知事提出) 1件 令和3年度和歌山県一般会計補正予算 可決
条例案件( 〃 ) 12件 和歌山県特定公共賃貸住宅設置及び管理条例の一部を改正する条例 等 可決
人事案件( 〃 ) 7件 和歌山県監査委員の選任につき同意を求めるについて 等 同意
その他案件( 〃 ) 2件 令和3年度建設事業施行に伴う市町村負担金について 等 可決
諮問( 〃 ) 1件 退職手当の支給制限に対する審査請求に関する諮問について 知事の裁決書(案)は適当と認める
意見書・決議 5件 パーキンソン病患者をはじめ難病患者への難病対策の推進に関する意見書 可決
地方財政の充実・強化に関する意見書
学校教育におけるデジタルトランスフォーメーションを適切に進めるための意見書
児童虐待防止に係る新たな資格の在り方に関する意見書
和歌山県警察における警察署等の再編に関する決議

主な質問とこれに対する知事や関係当局の答弁は、次のとおりです。(要約)

高齢者へのワクチン接種支援
ワクチン接種に出向くことが困難な高齢者への支援について、どう行っているのか。

既に多くの市町村では、かかりつけ医による訪問診療時の接種やデイサービス利用時の接種、また、集団接種会場へ向かう際には、市町村社会福祉協議会や市町村の職員による送迎などの支援が行われているところです。
 県では、こうした市町村の取組を情報共有し、接種に出向くことが困難な高齢者の接種がスムーズに進むよう働きかけていきます。

IR誘致実現に向けた取組
IRの誘致実現に向け、優先権者候補に何を求めていくのか。誘致実現に向けた意気込みと併せて伺う。

IRの導入は地域の活性化に有効であるため全力で取り組んでおり、優先権者候補として選定したクレアベストに対し、県内事業者が広く参画できるよう「オール和歌山」の体制づくりを求めています。
 また、ギャンブル依存症等の社会的リスクを徹底的に排除するため、IR整備法で定める世界最高水準の規制に加え、IRカードの導入や依存症対策専門員の配置といった県独自の取組も求めています。
 今後は、区域認定の上限数である国全体で3か所の1つに選ばれるよう、地域振興に寄与し、国の観光立国政策に貢献する優れた区域整備計画の作成に全力を挙げていきます。

IR誘致について
事業者公募における優先権者候補の選定の際に、国外のカジノ事業者の疑惑や資金調達の確実性などの問題を把握しているのか。

国外のカジノ事業者の疑惑については、世界的な監査法人であるEY新日本有限責任監査法人とアドバイザリー契約を結び、その協力を得て、カジノ免許を取得する上で、欠格事由等がないことを確認しています。
 また、資金調達の確実性を裏付ける資料の提出について、いわゆる「融資確約書」といった書類を現段階で提出することは事業者にとって非常に高いハードルであり、この点についても選考の過程に何ら問題はないと考えます。

福祉避難所の活用
県内の福祉避難所の指定状況と過去3年間の開設実績はどうか。また県有施設の福祉避難所としての活用をどう考えるか。

令和2年12月1日時点の指定状況は、県内市町村で264か所となっており、開設実績は、平成30年度は3つの台風到来に伴い14か所、令和元年度は2つの台風で4か所、令和2年度は実績がありませんでした。

福祉避難所
高齢者や障害者など一般の避難所生活では支障をきたす要配慮者のために、特別の配慮がなされた避難所のこと。
 県有施設の活用について、まずは、最寄りの避難所に避難して命を守ることが前提となりますが、地域や要支援者の実情を踏まえた市町村からの要請があれば、検討していきます。

ふるさとの先人の顕彰
「陸奥宗光先生乃像」建立50周年式典への思いと未来を担う子供たちへのメッセージについて伺う。
陸奥宗光先生乃像の画像
陸奥宗光先生乃像

陸奥宗光は和歌山ゆかりの先人です。その銅像が建立されて50年の節目に有志が集い、顕彰されることは誠に結構なことだと思います。
 県では、子供たちが先人の功績を知ることは、ふるさとへの愛着や誇りにつながると考え、「わかやま何でも帳」を配布し、ふるさと教育に活用しています。子供たちには、このようなことから自ら学んでいき、誇りをもって、それぞれの道で雄飛してもらいたいと考えています。

林業の新規就業者確保の取組と成果
林業の新規就業者確保のためにどう取り組んでいるのか。
紀州林業体感セミナーの様子の画像
紀州林業体感セミナー

令和元年度から都市部で紀州林業体感セミナーを開催するとともに、SNSを活用した情報発信や、市町村・わかやま林業労働力確保支援センターと連携した仕事・住まい・くらしなどをワンストップでサポートする体制を整え、新規就業者の確保に取り組んでいます。
 こうした取組により、新規就業者は増加してきており、就業者全体の若返りも図られつつあります。

農林漁業者への支援策
新型コロナウイルス感染症の長期化により影響を受けた農林漁業者への支援策はどうか。

国等において運用される制度として、飲食店の休業・時短営業による影響を受けた農林漁業者にも支給される「月次支援金」制度をはじめ、売上金額が減少した場合等の損失を補填する「農業経営収入保険制度」や「漁業共済制度」、社会的要因等による経営悪化に対し融資を行う「農林漁業セーフティネット資金」があり、推進しています。
 国等の制度に加え、県として、県産品の魅力を伝え、購入することができるポータルサイトの開設を進めるなど、農林水産物の販売促進に積極的に取り組んでいるところです。

県立高等学校におけるICTを活用した学びの充実
ICTを活用すれば、定時制・通信制高校の在り方を含め、教育体制の効率化や集約化が図れるのではないか。

学校におけるICT環境の充実は、定時制や通信制のみならず小規模な学校においても、対面授業やオンライン授業等を適切に組み合わせたハイブリッドな授業展開により、教育の質の向上と多様性への対応をかなえることができると考えています。

サイクルトレイン
各鉄道会社へのサイクルトレイン実施の呼びかけをお願いしたいが、どうか。

自転車を分解せず乗車するサイクルトレインについては、これまでも鉄道事業者に定期運行を要望してきましたが、採算性や専用車両の確保が困難なことから、実現していません。
 今回、太平洋岸自転車道がナショナルサイクルルートに指定され、多くのサイクリストの来訪が予想されることから、サイクルトレインの定期的な運行が実現するよう、引き続き、鉄道事業者に働きかけていきます。

ヤングケアラーへの支援
ヤングケアラーについての実態調査をどう行っていくのか。

ヤングケアラーに対する適切な支援を行うためには、県独自の調査によって、ヤングケアラーの実態を把握する必要があると考えています。
 県においても全国調査との比較が可能となるよう、調査対象として中学校、高等学校のそれぞれ2年生を想定し、教育委員会との連携のもと、学校を通じての実施を検討しているところです。

心の健康管理
県職員の心の健康管理に対して、どう考えるか。

心の健康管理については、早期発見、早期対処が最も重要であることから、まず周囲の職員がいち早く気づいて、相談窓口につなげることが大切です。ただ、上司がパワハラの当事者となるなど、周囲が気づいても早期対処につながりにくい場合もありますので、ストレスチェックを活用するなど、早期発見につなげていきます。
 また、ハラスメント対策や業務量の適正化など、心の病に至る原因への対応が必要であり、こうした取組を通じて、職員が休職や退職などにならないよう、今後とも心の健康管理に努めていきます。

自転車の転落事故防止対策
自転車の用水路等への転落事故防止対策はどうか。

昨年発生した事故の現場では、防護柵の未設置等転落防止措置が講じられていない大変危険な状況がみられました。これまでも危険箇所を把握した場合、道路管理者と連携して対策を講じてきましたが、今回、集中的な対策が必要と考え、道路環境を点検したところ、新たに48の危険箇所を把握しました。この危険箇所について道路管理者等に働き掛けたところ、現時点で30か所において、防護柵の設置等対策が行われています。
 引き続き、警察においても、必要な働きかけ等を行うこととしています。

日高川流域治水プロジェクト
洪水に対する地域の防災力向上のためには、地域の意見を聞きながら検討を重ねる必要があるのではないか。

治水計画の策定やその実施にあたっては、地域住民の意見を踏まえることも重要と認識しています。河川整備計画の策定段階では、地域住民の代表等により構成される委員会の複数回開催やパブリックコメントの実施により、地域住民から意見を広く聴取しました。また、実施段階では、説明会など地元住民との意見交換を通じて、地域独自の取組や工夫等の把握に努めています。
 日高川流域治水プロジェクトの実施にあたっても、地域の方々の意見を聞きながら、市町と連携し、洪水に対する地域の防災力向上に努めていきます。

警察署等の再編に伴う分庁舎での運転免許証の更新
再編後の分庁舎においても、運転免許証の更新業務は継続されるのか。

警察署での更新手続には2回の来署が必要であり、不便である一方、運転免許センターでは即日交付が可能なことなどから、当初は継続しない計画としていました。しかし、地元住民の強い要望を踏まえ、再編後の串本分庁舎及び有田分庁舎において、引き続き、運転免許証の更新業務を継続するように再編案を改め、今後周知を図っていきます。

第二国土軸・紀淡海峡ルートの実現
紀淡海峡ルートの実現に向けた知事の考えはどうか。

紀淡海峡ルート実現のため、平成25年に関係府県の知事に働きかけ設立した「関空・紀淡・四国高速交通インフラ期成協議会」では、国への要望活動に加え、各地でシンポジウムを開催するなど、再度機運を盛り上げるよう取組を重ねています。
 財源問題など解決すべき課題が多くありますが、引き続き、機運醸成や国・関係団体への働きかけなど、積極的に取り組んでいきます。

中期行財政経営プラン
中期行財政経営プランの取組状況はどうか。

人員体制では、新型コロナウイルス感染症対応など行政需要増に対応した結果、人員削減目標の達成は困難ですが、県財政の健全性維持を前提に定員管理を行ってきました。
 財産管理については、公共建築物の更新等に係る費用の適正化により財政負担抑制に努めており、今後も、各年度の財政負担が100億円を超えないよう取り組みます。

中期行財政経営プラン
「長期総合計画の実現」と「将来にわたる持続可能な行財政運営の確保」を両立するために、平成29年度から令和3年度までの県の行財政運営の方向性を定めたもの。
 これらの取組に加えて事業の見直し等に取り組み、県の貯金にあたる基金の残高としては、令和3年度当初予算時点において、想定を上回る184億円を確保できる見込みとなっています。
 プラン最終年度となる今年度も引き続き、行財政改革に係る取組を継続していきます。


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