熊野川河床調査委員会

熊野川河床調査委員会報告書について

「熊野川河床調査委員会」により、熊野川に建設されたダム群による下流河川への影響が報告書(平成17年3月)にとりまとめられました。

熊野川河床調査委員会の経緯

昭和40年4月1日に設置された、学識経験者、行政(近畿地方整備局(外部リンク)、三重県(外部リンク)、和歌山県)及び電源開発株式会社(外部リンク)の10名からなる委員会で、熊野川に建設されたダム群が、ダム下流部において河床変動、河口部の変動、貯水池の堆砂状況などに対する影響が懸念されたことから、これらについての調査・検討を行ってきました。
平成17年3月30日の委員会におきまして、40年間の調査データから、近年、熊野川の河床が安定傾向にあることが確認されたことから、その結果を報告書としてまとめ、委員会としては平成16年度末をもって活動を終了しました。

報告書の主な内容

  1. 熊野川は、近畿の河川の中では比較的土砂生産が活発で流量規模も大きい。河床は粗れきでアーマー化しており、湾曲部等の局部を除き大出水でないと河床変動が生じにくい河川であると考えられる。
  2. 河床変動の大きな要因となっていた大規模な砂利採取は昭和58年頃をもって縮減しており、河床の変動についても、それ以降は、安定か上昇傾向を示しているが、地点や出水状況によっては変動する特性が明らかになった。ただし、湾曲部や河口部の局部的な変動のメカニズムの解明には至っていない。
  3. 長期間の横断測量データと河床変動解析によるとダム完成後100年間程度の間では、ダム堆砂が下流河道に与える影響は小さく、それに起因する治水・利水への影響も軽微であると考えられる。

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