知事記者会見 2026年3月25日
知事記者会見
記者会見での発表事項等を紹介します
2026年3月25日 記者会見室
南海トラフ地震における地震動予測及び津波浸水想定の公表
本日、発表事項が3つと話題事項1つです。まず、発表事項1、南海トラフ地震における地震動予測及び津波浸水想定の公表です。資料2ページの概要資料をご確認いただきたいと思います。前回の想定の公表から約10年が経過したこと、また、令和7年3月に国の新たな被害想定が発表されて、それを踏まえて、最新の知見や専門家の意見を取り入れて、前回の地震・津波浸水想定の見直しを進めておりました。今回は、「地震動予測」及び「津波浸水想定」を公表いたします。前回の想定と同様に、発生頻度の高い「(東海・東南海・南海)3連動地震」と最大クラスの巨大地震である「南海トラフ巨大地震」という、規模の異なる2つの地震を想定しております。前回の想定と比べますと、どちらの地震においても、県全体では地震の揺れや浸水面積について大きな違いはございませんが、津波の高さや到達する時間については、高くなった又は到達が早くなった市町もあります。発表した津波の高さ、到達する時間なのですが、各市町における1つの地点を示す代表値でありますので、その市町全体がこれらの数値になるというものではございませんので、ご注意いただきたいと思います。この想定に基づきまして、今後、各市町村でハザードマップの見直しなどが行われる予定です。県民の皆様におかれましては、この結果に一喜一憂することなく、お住まいの地域の状況を確認していただきまして、今までどおり「住宅の耐震化」、「家具固定の推進」、そして「避難経路の確認」など、自助の取組や地域での共助の取組を進めていただくようにお願いしたいと思います。なお、この想定を踏まえた人的・建物被害などの「被害想定」につきましては、令和8年度の公表に向けて取り組むとともに、防災・減災対策の検討も進めてまいりたいと考えております。
「耳で聴くハザードマップ」サービスを利用開始します
それから、耳で聴くハザードマップサービスを利用開始します。視覚障害者や目が見えづらい高齢者等の方々、この方々が平時から災害リスクを認識して、早期避難に繋げられるように、音声でハザードマップの情報を聴ける、耳で聴くハザードマップの利用が4月1日から開始します。耳で聴くハザードマップには、スマートフォンのGPS機能により、現在地周辺の災害リスク情報や最寄りの避難場所までのルート案内を音声で伝える機能がありまして、そのような方々の避難行動を支援するものとなっております。なお、近畿地方の自治体としましては、神戸市が既に導入しておりますが、府県単位では和歌山県が初めての導入となります。目が見えづらい方々の避難を助けるものになるので、是非、広くお伝えいただきたいと思います。
犯罪被害者等支援における「多機関ワンストップサービス」を開始します
資料3(PDF形式 378キロバイト)
それから3つ目でございますが、犯罪被害者等支援における多機関ワンストップサービスを開始いたします。犯罪被害者やその家族が直面する精神的・身体的・経済的な負担の軽減、そういったものを図るために令和8年4月1日から犯罪被害者等支援における多機関ワンストップサービスを開始します。これまで、犯罪被害者の方々は、警察や行政、それから民間支援団体など、それぞれの機関に個別に相談する必要がありまして、その都度つらい体験や思いを話さなければならないという、そういう大きな負担がありました。今回開始するサービスでは、総合的な対応窓口に犯罪被害者等支援コーディネーターを設けまして、このコーディネーターがニーズを把握した上で、関係機関と連携しながら必要な支援を調整してまいります。これによりまして、いずれかの窓口に一度相談すれば、必要な支援を切れ目なく受けられるようになるということです。今後も関係機関と連携しながら、犯罪被害者やその家族に寄り添った支援の充実を図ってまいりたいと考えております。
和歌山県、社会福祉法人和歌山県社会福祉協議会、学校法人和歌山信愛女学院、保育関係団体の合計6者が包括連携協定を締結します。
資料4(PDF形式 104キロバイト)
話題事項でありますが、和歌山県、社会福祉法人和歌山県社会福祉協議会、学校法人和歌山信愛女学院、保育関係団体の合計6者が包括連携協定を締結します。これにつきましては、現在、全国的にも保育人材の確保が課題となっているなか、和歌山県におきましても、和歌山信愛短期大学が令和8年度以降の入学生募集を停止するなど、県内における保育人材の確保が喫緊の課題となっております。この課題に対応するため、この度、関係団体の皆様と和歌山県の6者で包括連携協定を締結いたしまして、中高生など若い世代が将来の夢を保育士と選んでもらえるような、そういう取組をしていきたいと考えております。具体的には、中高生や大学生に対し保育士という職種の魅力、それから働き方などを考えるミーティングやプログラム等を、今回、協定を締結する6者が一丸となって取り組んでいくということです。県と関係機関が力を合わせて、保育人材の確保・定着に取り組み、安心してこどもを産み育てられる環境を作っていきたいと思っております。
質問と回答
読売:最初に発表された南海トラフ(地震)の新たな県としての想定についてお伺いします。今回の2ページ目の概要を見ておりますと、例えば浸水面積が県全体で減少している一方で、一部の自治体で到達する津波高が高くなっていたり、到達時間が早くなっている自治体があると見受けられます。例えば、浸水面積が減るので、一部の自治体の住民の方だと安心感などを抱かれえないと思うのですが、一方で備えなければならない内容もあるかと思います。県民の皆さんがこの新たな想定を見て、どういうふうに備えてもらいたいかといいますか、いわゆるこれは他人事ではなくて、どういうふうに構えて欲しいかというようなメッセージみたいなものを、もしお伺いすることができれば伺いたいと思います。
知事:今までと同様に対応していただくことが一番大事なのかなと思いまして、まさに先ほど申し上げたとおり、一喜一憂しないでいただきたいと思っております。でも、結局少し時間が変わったところもあるということで、気になる状況もあるだろうと思っておりますので、とにかく引き続き住宅の耐震化とか、そういった防災・減災対策を、まず自助・共助の部分をしっかりと固めていただきたいと考えておりまして、そのように訴えていきたいと思っています。
紀伊民報:話が変わるのですが、JRから先日(3月9日)、紀勢線の新宮-白浜間の(特急)くろしお増便(実証)実験について発表がありまして、新たな需要創出に至らなかったということなのですが、それについての受け止めをお願いします。
知事:JRとは常に話をしておりまして、この間もJRさんが記者会見をしていた記事も見ましたし、その後どんなことになっているのかという話もJRとやっています。その中で、まずこの検証は11月から3ヶ月だったので、(結果は)まだわからないよねということをJRも言っているし、まさに県としても、これが需要に本当に繋がっていないのかどうかということも、まだはっきりと認識しているわけではございませんし、JRも同じような意見であるということは確認しています。これから、さらにお客さんをたくさん入れるような、いろんな手立てをしながら、JRと一緒に振興を図っていきたいと思っています。
紀伊民報:その上でなのですが、現状で言うと、選択肢の1つとして上下分離の提案があったのですが、それについての受け止めと、それについて協議に入っているのかというところを教えてください。
知事:これもJRさんは、方法としてはそういうやり方もないことはないですよねということでありましたし、どういう意図でその例を挙げたのか知りませんが、まるっきりそういうことをやろうという気持ちはないだろうと私たちは思っていまして、それについての検討は勿論やっていませんし、そもそもJRは、民営化のときに事業全体で赤字にならないということで、黒字路線は赤字路線を面倒見ていくというか、そういうことでやり始めた民営化の制度なので、県としては、新宮-白浜間(の乗客数)が少し少なくなっているということで、そこをとやかく言う話ではないと思っています。だから、そういう検討を今は勿論していませんし、ただ、新宮-白浜間、確かに人が少ないので、そのためにしっかりと皆さんに乗っていただく手立てを考えながら、市町村と一緒になってやっていきたいと思っています。
読売:発表項目外なのですが、中東情勢の悪化に伴う県内への影響について伺いたいです。ガソリン価格の高騰ですとか供給不足を不安視する声もあるかと思うのですが、知事として県内経済への影響はどのように受け止められていますでしょうか。
知事:中東情勢が非常に不安定であるということで、原油の供給が不安定になっている。
それで全国に影響が及んでいるというのが、今見てのとおりだということなのですが、政府がいち早く石油の備蓄の放出という形で、価格の激変というのか、そういうのに緩和措置を講じたというのは非常にありがたいことだと思っておりますし、評価しております。ただ、和歌山県につきましてはガソリン高くなっていますよね。ガソリンとか重油とか燃料の価格が上昇しているということは認識しておりますし、県民生活、地域経済などに影響が出始めているということで、先行きは非常に懸念しております。例えば、製造業においては、経済界なのですが、ナフサ(の価格)が上がってきているということとか、石油由来の原材料(の価格)が上がってきているというのは、企業さんも認識しておりまして、これが長期化すると、かなりしんどくなるということも見えてくると思っています。その状態で、特に経済関係のことをずっと欠かさずウォッチしながら、どういう対応をとっていかないといけないかということを注視していくという今の状態です。
読売:現時点で、県内で独自に何かをするですとか、何か考えておられることはありますか。
知事:今のところは特にございませんが、これはどんなところでも当然、結構話題になっています。(全国)知事会議の中でとか、そんなところでも議論になっているので、これから備蓄をどういうふうにしていくかとか、もう次の備蓄放出も政府に対して要求していかないといけないのかということが、また知事会などで考えていきたいと思っています。個別に私どもで考えられる今のところの策としては、様々な融資制度がありますので、そういったことで対応していくのが今の段階かなと思っています。これからの状況を見て、いろんなことを考えていきたいと思っています。
読売テレビ:南海トラフ地震の想定なのですが、串本町の(津波)到達時間が前回と比べて早くなっているのが確認できるのですが、そこに対して今回出ているのは最短で1分というところですが、そこに対する受け止めですとか、改めて注意の呼びかけみたいなのがあればお願いします。
知事:一番気になっていたのはそこでありまして、町全体が1分になるというわけではないということを、まず町の方にもしっかりとお伝えしていきたいと思いますし、一番早いところはそういうふうになるということで、そういう声掛けはしていきたいと思っていますが、決して前と大きな変化はなくて、余計に早く避難しないといけないということ、余計にというか、今までどおりでいいのですが、1分以内にという、その地域が1分以内であるかどうかということを、皆さんに認識していただくというのが大事なことかなと思っていますので、まさに一喜一憂をとにかくしないでいただきたいと思っています。


