学生時代、福祉制度や県の施策が「もっとこうだったらいいのに」と感じていました。県職員を志望したのは、現場での業務だけでなく、政策立案にも携われる仕事の幅広さに魅力を感じたからです。
　児童福祉司として、虐待、非行、不登校など子供に関する相談支援を担当し、子供の生活や置かれた状況がより良い方向に進むよう問題解決に取り組んでいます。毎日多くの相談が寄せられますが、一人ひとりの考え方や背景が異なるため、正解がなく悩むことばかりです。子供の安心安全を最優先に考え、保護者の意に反した措置を取らざるを得ないことがあるのも難しいところです。
　相手や問題に根気強く向き合うことで、少しずつ信頼関係が生まれ、結果として子供や保護者の笑顔につながります。後日、順調に生活を送れているといった報告や感謝の思いを聞くと、この仕事をしていて本当に良かったと思えます。子供の人生を大きく左右する場面に立ち会うことも多く、責任を伴う仕事です。相手の立場で考え、困った時はまた相談しようと思ってもらえるような対応を心がけていきます。